一流の施工員を目指して 実地研修で現場品質の向上を図る
- 現場力・技術力を向上し、サービス品質向上に努めたい
- 現場を想定した構造模型を用いた実践型の研修で施工品質を追求する
- 「失敗から学べ」机上では学べない、実地だからこその体験価値
- 共通体験を通してコミュニケーションの中での品質統一を図る
メンテナンス事業部 浜松支店 アフターサービス課
アフターサービスとして施工を実施する傍ら、新人教育・研究開発等のプロジェクトでも活躍中。
実地研修の目的
今回の研修の目的は、施工現場での「品質・対応力向上」です。
実際の現場を想定した壁や床の構造模型を作成し、適切な施工方法についてと、施工事故発生時の対処法について実地で施工技術を学ぶ機会を設けました。
品質向上・安全管理を主軸に実際の現場を想定しながらの施工技術研修に加え、施工事故を再現・体感し、その際の対処法についてを実践形式で学んでいく研修です。
また3年ぶりのリアルでの実地研修でしたのでメンバー間のコミュニケーションの促進も目的としています。
今回、実際の現場に近い状況を再現するために、壁構造や床構造の模型を作成し、実践形式で学べる環境を再現したと伺いました。
はい。壁面・床下へのシロアリ防除施工が学べるよう、壁面模型と、床下構造模型を全部で5種類準備しました。「実際の現場と同じ状況で施工を行う」ことにこだわりました。どうしても建っている家だと壁内は見えないため、施工指導の際もイメージの話しかできないんですよね。イメージを具体的に視覚に移せたら、「ここに穴を開けるんだ」「ここの物件の場合はこういう構造なので上に穴をあけよう、下に穴をあけよう」と、ちゃんと工事の理屈を理解しやすくなります。
特に壁面は、実際に仕上げ材もクロス・タイル・外壁サイディングと現場を想定した3種類を用意しました。模型だからといって簡素化するのではなく、実際の壁の構造と一緒にし、タイル裏には配管を設置したり、壁内には断熱材やコンセントボックスなども設置し、施工の際の注意点を学べる仕様としました。また関東エリアは、在来工法の浴室などタイルの壁面がある現場が少なく若手は施工経験が少ないため、この機会に経験値を増やしてもらうという狙いもありました。
実際の現場を想定しつつ、視覚で施工方法を理解する・体感する。模型であれば失敗を恐れず何度もトライできますし、学びには非常に良い機会ですね。
はい、皆が実践して体験することに価値のある研修です。
今回行った実地研修の内容は主に3つです。
①施工方法(壁面処理・床下 特殊施工)のポイントを学ぶ
②施工方法の検証 薬剤の浸透具合を見て学ぶ
③施工事故を体験 事故防止策と有事の対応を学ぶ
1つずつ紹介していきます。
実践で学ぶ 全員参加の実地研修
実地研修を終えて
研修を終えて、参加者の反応・反響はどうでしたか。
若手社員からは、実際に現場で教わってきたことをもう一回反復し、施工方法・ポイントについてより深く正しく理解することができた点や、今まで経験したことのない施工事故を実際に起こし、施工の注意点や対処法を学べた点が良かったとのことです。何より楽しく意欲的に学んでくれたのがよかったです。また、施工現場で同行した際に「あの模型の時は、こうだったんで、この現場ではこの位置に穴を開けるのが良いですよね」と話が出ます。学び取って吸収してくれているのを実感しています。
「体感して学ぶ」、その価値の大きさを感じます。
はい。また皆が実地研修という共通体験を行ったことにより、現場で指導する際もその体験が「共通言語」となっており、現場指導もしやすいそうです。
そして何より中堅・ベテラン社員も「ちょっと試したいことが」と、模型を使って新しい施工方法を試してみたりとアイデアが膨らんでいたようです。ベテラン社員の揺るぎない探求心にプロの心意気を感じました。
今回の研修では、自分たちが想定した目的にプラスしてコミュニケーションの中での品質統一、またベテランから若手の技術の継承など予想以上の副次効果がありました。
作成した構造模型は、新しく社員が入社した際に研修で使うだけでなく、新たな施工方法の研究や開発など、いろいろな使い道がありそうです。今後も追求していきます。
今回の実地研修は、ただの技術力・品質向上には留まらない、参加者にしか得られない体験価値があった。プロとしてお客様宅での失敗は許されない。正しい施工方法を理解しシロアリの侵入を防ぐ、施工事故を再現し事故を起こさないための対策を学ぶ。社員皆が共通体験をすることで、現場での品質統一の観点での共通言語が生まれ、指導する側・学ぶ側でのコミュニケーションが円滑になり、相互理解が深まったようだ。研修を通し、若手は技術力を向上させ、ベテランは新たな施工方法開発への創造・意欲を掻き立てられている。更なる高みを目指し、追求し続ける、アフターサービス課の進化に今後も期待したい。
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