若手社員と学生が「住まいの未来」を共に描く。本業で森を守る「地球品質」の家づくりを知るフィールドスタディー静岡県立浜松西高等学校
DATE : 2026.04.16
「将来、自分の家に絶対欲しいものは何ですか?」 そんなワクワクする問いかけから始まった、アイジースタイルハウス浜松スタジオでのフィールドスタディ。今回は、これから社会へ羽ばたく学生の皆さんをお招きし、入社数年の若手社員たちが中心となって授業を行いました。
年齢の近い先輩たちとの交流や、自然素材に囲まれたモデルハウス見学。そして、日本の森を守るための「端材活用アイデア」を共に考えるワークショップ。
笑い声と真剣な眼差しが交差した、熱気あふれる半日の様子をレポートします!
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この記事のPOINT
- 「損得」ではなく「善悪」で動く。127年続く、社会を守るためのビジネス
- 10円の端材を10万円の価値へ。事業と環境保護を両立する仕組みづくり
- 学生の自由な発想から生まれる、木材の新しい活かしかた
この記事に登場する人
アイジースタイルハウス浜松スタジオ
アイジーコンサルティング
ライフプラン事業部 アイジースタイルハウ浜松スタジオ
足立さん・大場さん・中澤さん
アイジースタイルハウス浜松スタジオのみなさんが今回のフィールドスタディの講師を担当。
「地下シェルターが欲しい!」 夢を語り合うアイスブレイク
「映画が好きだからシアタールーム!」 「サウナを作って整いたいです!」 「地下シェルターで秘密基地感が欲しいです(笑)」
4人1組のテーブルに若手社員も混ざり、「将来の家に絶対欲しいもの」を発表し合うアイスブレイク。学生の皆さんから次々と飛び出す個性豊かな「夢の空間」に、会場は一気に和やかな空気に包まれました。
場が温まったところで、中澤から会社の歴史についての講話がスタートしました。
中澤さん アイジーコンサルティングというカタカナの名前ですが、実は今年で創業127年目(※2026年2月時点)を迎えます。始まりは明治時代、木造の橋や電柱を食い荒らすシロアリ被害から『社会を守る』ことでした。
そこから、阪神・淡路大震災でシロアリ被害にあった家が多く倒壊した事実を受けて、『最初から長持ちし、安全に暮らせる家を一から作る』ために現在の新築事業「IG STYLE HOUSE」が誕生したんです。
どの事業を行うにしても大事にしているのが、『ずっとで価値ある未来をつくる(For Long)』という考え方です。今あるものを長持ちさせて、皆さんの暮らしを豊かにしていくことを軸にしています。
呼吸する壁、新聞紙の断熱材!? 驚きに満ちたモデルハウス見学
続いて、実際の打ち合わせスペースやモデルハウスを見学するカンパニーツアーへ。
学生たちを驚かせたのは、壁の中に入る「断熱材」の実験でした。一般的なガラス繊維の断熱材ではなく、当社が使っているのは新聞紙をリサイクルした「セルロースファイバー」。 「これ、防犯ブザーを入れてフタを閉めると……」 音がパタリと消える防音性の高さに、学生たちからは「おおー!」と歓声が上がります。
足元が冷えない秘密とは? 暮らしの工夫が詰まったコンセプトハウス
スタジオの隣にあるコンセプトハウス(モデルハウス)へ移動すると、さらにたくさんの「驚き」が待っていました。
無垢の天竜ヒノキの床や、職人の手で塗られた漆喰の壁。
自然素材の心地よさを足の裏で感じながら、床にある小さな通気口(ガラリ)を指差しました。
中を覗くと、もこもことした断熱材が。
床ではなく「基礎」の段階から家全体をすっぽり断熱材で囲う「基礎断熱」によって、お家全体をエアコン一台で温められることを知り、メモを取る手がはかどります。
さらに、お家の快適さだけでなく、心地よさの面でもこんなお話が。
中澤さん お庭に繋がる窓は、ただ大きな窓をつけるだけでなく、家の中の床と外のウッドデッキ、さらには天井の素材も中と外で同じものを使っています。こうして窓を上下でサンドイッチすることで、視線が外にスッと伸びて広く感じるんです。
また、毎日の生活に欠かせない「家事ラク」の工夫もたっぷり。 リビングからは見えない位置に設計された扉のない収納(パントリー)や、室内干しのランドリースペースから「たった3歩」で服をしまえるウォークインクローゼットの配置。漆喰とセルロースファイバーの調湿効果で「梅雨時でも室内干しで一晩で乾く」という機能性と間取りの工夫に、「こんな家に住みたい!」という声が漏れていました。
大場さん 家づくりは本当に決めることがたくさんあります。だからこそ、設計士の当たり外れ(設計ガチャ)がないよう、チーム全員でベストなプランを作りますし、お客様には『とにかくワガママを言ってください!』と伝えて、一緒に家を創り上げています!
日本の森を守る「JAPAN WOOD PROJECT」と端材活用アイデア
後半のテーマは、日本の森を守る取り組み「JAPAN WOOD PROJECT」について。足立から少し意外な事実が語られました。 「日本の国土の約67%は森林なのに、実際に国内で使われている国産の木材はわずか35%なんです」
安い外国産材に押されて日本の林業は衰退し、家づくりでどうしても余ってしまう「端材」は、安いチップ材になるか捨てられてしまうという現実がありました。 そこで当社は、林業を営む方から加工業者、職人までと一つのテーブルを囲み、無駄のない仕組みを作りました。本来なら「10円」の価値しかなかった端材を、室内のドアや階段の材料として採用し、「10万円」の価値を持つ立派な部材へと生まれ変わらせたのです。
ボランティアではなく、本業のビジネスとして日本の森を守る仕組みに、学生たちは真剣に耳を傾けていました。
学生のアイデアが爆発! 端材の新しい活かしかた では、建具にも使いきれなかった端材をどう活かすか? 今回は学生たちに「余った天竜ヒノキで何ができるか?」を考えてもらうワークショップを実施しました。
チームごとに話し合いが始まると、柔軟なアイデアが次々と飛び出しました。
学校の机や椅子を木製にしてほしい!木の香りでリラックスできるんじゃないかな?
金属アレルギーの人でも身につけられるように、木製のアクセサリーはどう?
パソコンのキーボードやスマホスタンドも、木でできたものだとおしゃれじゃないかな。毎日触れるものだからこそ、木の温もりが欲しい!
「ただのリサイクル」ではなく、日々の不便を解決したり、生活を少し豊かにしたりするためのアイデアの数々に、社員たちも「なるほど!」「それ、すごくいいね!」と感心しきりでした。
見学の後は、アイジースタイルハウスの家づくりに込めた想い、家づくりの流れについて解説。そして実際にお住まいのお客様のインタビュー動画も視聴していただきました。私たちが提供しているのは「建物」そのものではなく、そこでの「豊かな暮らし」です。お客様が笑顔で過ごされている様子を通じて、仕事のやりがいや責任の重さを共有しました。
「損得」ではなく「善悪」で。働く楽しさの原動力
プログラムの最後は、学生からの質問に答える質疑応答の時間。 「これだけ幅広い活動をしている中で、心掛けていることは何ですか?」という本質的な問いに対し、中澤さんが率直な思いを語りました。
中澤さん 社員みんなが大事にしているのは、『損得勘定ではなく善悪で動く』ということです。自分たちが得をするからやるのではなく、『こうあった方が社会にとって良いよね』『このままだと良くないよね』という想いからスタートすることを大切にしています。
また、今後『仕事』というものに対して向き合うことになる学生さんだからこそ「仕事をする上で、どんな瞬間にやりがいを感じますか?」という質問も。
これに対しては、参加したメンバーひとりひとりから伝えてもらいました。
大場さん 私は新築のプロデューサーなので、お客様にとってはお家づくりの一番初めの部分、会社選びをしている段階からお客様と関わります。
お家づくりは初めてのご来場から完成まで、およそ1年がかりになります。
お打ち合わせや建築期間を経て、最後にお引き渡しをする時にお客様と感動を分かち合える瞬間が一番のやりがいです!
中澤さん 私も新築のプロデューサーです。
お客様が弊社で建てたお家を見て「すごく素敵ですね」とか「こんなお家に住みたい」など、感動してくださっている時。
何かわからないことを聞いてくださって説明した際に、「すごくわかりやすかった」と仰っていただけたときなど、お客様の役に立てたと実感できる、そんな小さな喜びの積み重ねがやりがいになっています。
足立さん 私は購買課として、お家づくりのために必要な資材の予算管理から発注業務などを行っています。
お客様の前に直接立つことが少ない仕事なので、日々周りの仲間がどれだけ働きやすいかを考えて行動しています。
その仲間から、『ありがとう』と言ってもらえることや、お客様の前に立つメンバー経由で当社でのお家づくりに対してありがたいお言葉をいただくことがやりがいになっています。
最後に、浜松店の責任者である森から、これから社会に出る学生たちへこんなメッセージが贈られました。
森店長 仕事は人生の中で長い時間を占めるものです。だからこそ、嫌々やるのではなく、求められていることの中に自分なりの『楽しみ』を見つけてほしい。一緒に働く仲間と前向きに取り組めば、仕事は必ず楽しいものになります。今日の経験が、皆さんのこれからのヒントになれば嬉しいです。
この記事のまとめ
単に家を売るだけでなく、事業を通じて環境を守り、お客様からの「ありがとう」をエネルギーに変えていく。
アイジーコンサルティングはこれからも、地域と歩みながら、次世代と共に住まいの未来を創っていきます!