自然体で取り組む地域貢献 ~岸根公園の清掃ボランティア~
横浜市内の公園で、落ち葉掃除をする人々の姿があった。
休憩をはさみつつ、1時間30分かけて、公園内の落ち葉をすっかり集めてしまった。
晴れ晴れとした表情のメンバーに話を聞いた。
- 横浜支店では地域のボランティアセンターに登録し、地域で必要とされるボランティア活動に取り組んでいる
- この活動は、誰が言い出したのか分からないほど、自然発生的に生まれた活動である
- その背景には、「誰かの役に立てる喜び」を実感できる、運営の工夫があった
アイジーコンサルティングの中でも特に大型の店舗。業績も好調。
岸根公園の落ち葉をお掃除
「どうせなら、もっと地域の方に喜んでもらおう」から始まった
今回は、どういう経緯で公園清掃を?
「公益財団法人横浜市緑の協会」に登録しているので、そこからの紹介です。
横浜市緑の協会は、ボランティアを必要としている人と、ボランティアをやりたい人をマッチングしてくれるんです。
▶公益財団法人横浜市緑の協会
7年前の2015年に、「勝手にボランティア活動をするよりは、困っている施設や人手が欲しい団体に貢献した方が、みんなのためになるのでは?」という考えで登録しました。
横浜支店は23名が所属(2022年12月28日現在)していますから、それなりの戦力になるということもあり、割とニーズがあるようです。
今回落ち葉掃除をした「岸根公園」は、地下鉄の駅直結で大きな芝生広場があることで有名な、横浜市内でもかなり人気の高い公園なんです。
公園の管理事務所の方としては、公園の敷地面積が広いことから、毎年秋~冬にかけて落ち葉収集に困っているということで、毎年この時期にボランティアの募集があるんです。
7年前から毎年行っているんですか?
メンバーの入れ替わりやコロナ禍もあり活動できなかった時期もありましたが、昨年(2021年)から活動を本格的に復活させています。
公園管理事務所の方も、私たちが以前ボランティアに来たことを覚えていてくださっていて、「今年もよろしく!」と声をかけてくださいます。覚えていていただけるのは嬉しいですね。
どちらかというと「レクリエーション」感覚
活動に波があるとはいえ、続けるのには苦労もあったのでは?
え?苦労ですか・・・?
強いていうなら、時期が秋~冬で寒いことや・・・メンバー全員の予定を合わせることくらい・・・でも別にそれもすごく大変というわけではないですし・・・
言われてみると、あんまり「苦労」って感じはないですね。
メンバーから「めんどくさい」などのネガティブな反応はないのですか?
うーん・・・店舗メンバーとのミーティングでお掃除企画を協議するのですが、メンバーの反応も「そうだね」っていう感じで、ごく当たり前に取り組んでいる感覚です。
店舗のメンバー同士や地域の方と交流しながら、適度に身体を動かせるということで、どちらかというと好評です笑
レクリエーションの感覚に近そうですね。
そうかもしれません。
レクリエーションも楽しいですが、ボランティアならお金もかからないし、地域の役に立つうえに、自分達もリフレッシュになって、一石三鳥です笑
地域の方との交流の積み重ねが、「喜び」につながる
そうした感覚を店舗メンバーで共有できることは、もしかするととても珍しいことかもしれません。なぜ、横浜支店の皆さんは前向きな気持ちで取り組めているのでしょうか?
バックグラウンドとして、「ごみゼロ運動」を長年続けていることがあるかもしれません。
「ごみゼロ運動」はアイジーコンサルティングが会社として取り組んでいる活動で、毎月「0」の付く日には、店舗周辺の道路の清掃を行うというものです。
もう15年以上続けているのでは?
横浜支店の周囲の地域にも定着してきていて、シロアリ防除の点検や施工の際に、お客様から「いつもお掃除してくれている会社の方ですよね?」と声をかけて頂くことが少なくありません。
他にも、「朝、ここでコーヒーを飲んでいると、社員の方を見かけるんですよ」とか。
中には、メンバーのお子さんが通っていた保育園で交通整理をされていた方が、10年以上前の活動のことを覚えてくださっていて、今でも「アイジーさんのボランティア」という話をしてくださることもあるんですよ。素直に嬉しいですよね。
自分たちの地道な活動が、地域の方に知ってもらえて、喜んでもらえていることが実感できることは、私たちにとっての小さな成功体験ですし、横浜支店の良き伝統になってきていると思います。「ごみゼロ運動でこんなに喜んでもらえるなら、公園をキレイにしたらもっと喜んでもらえるんじゃないか」という感覚が自然に持てるというか。
「自然」な取り組みにしているのは、メンバーの「自由意志」
一見同じように取り組んでいても、横浜支店のように発展的な取り組みに繋がることばかりではありませんよね。
横浜支店の特徴として、「直接事業活動に関わらないけれど店舗運営のために重要な活動」を、特に重視して店舗運営しています。
私は「環境チーム」を担当していますが、他にも「あいさつ」「連絡」「車両管理」など、メンバーの個性や得意分野を活かしたチーム分けをして、20名全員が店舗運営に関わるような仕組みにしているんです。この仕組みにしてから、店舗を運営するためには様々な仕事が必要で、それに自分の力を活かせるんだということを、メンバー1人ひとりが実感を持って取り組めるようになってきました。
それはつまり、「会社から言われてやるごみゼロ運動」ではなく、
「自分たちの店舗運営に必要だからやるごみゼロ運動」になっている・・・ということでしょうか?
そうかもしれません。
少なくとも、新入社員も含めて「やらされ感」という感覚ではないと思います。
自分達の店舗を運営していくために必要だから、当たり前にやるだけ、という感覚だと思います。
そうした活動を、相川さんが引っ張っておられる・・・
いえ、私は「環境チーム」なので準備などは担当していますが、
この企画の言い出しっぺではありませんよ笑
えっ?
相川さんの企画ではないんですか!?
はい。誰が言い出したんだろう・・・もうそれすらも分からないくらい、メンバーの中から自然発生してきた活動なんです。
逆に、誰かが「ボランティア活動しよう!」と意気込んで取り組んでいたら、続けられなかったかもしれません笑
相川さんが仰っていた「自然体」の、本当の意味が分かるエピソードです・・・!
横浜支店のビジョンが、「私たちは、個性を活かし、圧倒的な成果で、自信に満ちあふれている店、日本一になる」というもので、私もこのビジョンが好きです。
「会社から与えられた役割だからやる」とか、「会社に言われたからやる」ということではなく、自分の好きなこと・自分の個性を活かせることに取り組めば、自然といろいろなアイデアが出てくるはずです。また、アイジーコンサルティングの社員は「誰かの役に立ちたい」という気持ちが強い方が多いので、それが組み合わさると、最高のチームになれると思います。
「ボランティア」の語源をたどってみよう。
Voluntas=自由意志(ラテン語)
↓
Volonte=喜び・精神(フランス語)
↓
Volunteer=自発的に社会事業活動へ参加する人(英語)
日本では無償労働というニュアンスで使われることが多いが、
こうしてみると
・自由意志に基づいた精神的な喜びを感じること
・社会事業活動へ繋がっていること
というニュアンスが含まれていることが分かる。
自分が心地よいから、誰かのためになる行動をする。
誰かが喜んでくれると自分も嬉しいから、誰かのためになる行動をする。
そんな、利己と利他が並存する状態を「自然体」と表現しているのではないだろうか。
こうした体験の延長線上に「仕事」があるとすると、それはとても人間らしく、豊かで幸せなことだと思う。