「Japan Housing Quiality Award」最優秀賞受賞によって、現場に起きた変化とは?

- 「工事品質のムラをなくしたい」が全ての始まりだった
- 2023年度の表彰を逃したことで、現場ではリベンジの気運が高まった
- 受賞したことで現場の職人さんの自信と誇りにつながっている

アイジースタイルハウス
施工管理 係長

アイジースタイルハウス
施工管理 リーダー

アイジースタイルハウス
施工管理
職人さんたちの勘や経験を見える化する品質監査


「Japan Housing Quiality Award」についての話をするには、まず同アワードを主催する株式会社NEXT STAGEについて紹介しないとなりませんね。同社は住宅工事における第三者による品質監査を実施する企業です。品質監査のサービスは、工事品質のムラを解消するために導入したと聞いています。

アイジーコンサルティングでは、どの現場でも同じ品質を目指した住宅工事を行っています。しかし、職人さんに向けた細かい基準は整っていませんでした。そこで、第三者の立場で客観的に品質について監査してくれる株式会社NEXT STAGEさんのサービスを導入した形です。これまでは職人さんの勘や経験に頼っていましたが、きちんと言語化して目に見える形で評価しようね、ということです。

サービスを導入してから、どのような変化がありましたか?

工事を進める上でのミスが格段に少なくなりました。意識して工事を進めるというのが大きいポイントだと思います。

「Japan Housing Quiality Award」への2度目の挑戦

そんな株式会社NEXT STAGEさんが主催しているのが、「Japan Housing Quiality Award」です。全国の住宅事業者が製造力を競い合うアワードですね。

自分たちの提供している工事のレベルがどの程度のものなのかを知ってみたいよね、と2023年度に初めて参加しました。しかし、表彰には至らず。その悔しさもあって、今回2024年度に再エントリーした、という経緯です。

どのような評価方法なのでしょうか。

住宅が完成するまでを10工程に分け、さらに1工程毎に数十〜百個前後のチェック項目があります。そこに指摘が入ると、減点されていくという形式です。

2023年、表彰を逃したことで何か現場で変化はありましたか?

2023年は、私の担当する現場だけエントリーしていたんです。なので、当時の業者さんと前向きに「リベンジしよう」という気運が漂っていました。それからは株式会社NEXT STAGEさんの設けている基準を再度確認して、その基準に達するように、より丁寧な工事を心掛けるようになりました。

エントリーしていない自分でも悔しかったので、村瀬さんと杉本さんはもっと悔しかっただろうなと想像しました。ですから、余計にアイジーコンサルティングとしては、しっかり受賞を目指していこうという気持ちがありました。指摘が入りやすい箇所は職人さんと共有して、チェックしながら工事を進めていきました。

職人さんも悔しかったと思います。受賞を逃した年と同じ職人さんたちの現場でエントリーすることになった時には、「しっかり、やらせていただきます」という言葉をいただきました。
大切なのは受賞ではなく、工事のムラをなくすこと


そのリベンジの舞台となったのが、第2回の開催となる「Japan Housing Quiality Award 2024」ですね。2024年4月1日から2025年3月31日までの期間にわたり、全10工程にわたる建物評価を実施し、その評価スコアをもとに優れた建物および企業を選出した結果、今回は全国から23社が表彰されました。その内の1社がアイジーコンサルティングということで誇らしいですね。

みんなの思いが形になった結果だと思います。私が担当する現場では、特に防水シートの仕上がりがきれいだったとの評価をいただいています。エントリー時に「今回は受賞します」と宣言していたので、喜びはもちろん安堵感もありました。

今回は「建物部門 最優秀賞」の2物件をはじめとする、全4部門での受賞となりました。現場での士気の変化もあるのではないでしょうか。

誇りにつながる受賞だと思います。口では「当たり前だよな」なんて言っていますが、顔はニッコニコだったので(笑)。

こちらの現場の職人さんたちもニヤニヤしていました(笑)。でも、未来につながる受賞ですよね。やっぱり、自信になるはずなので。

オーナーさま用の表彰状もあったので、お渡しさせていただきました。「私たちのお家は性能もデザインも良ければ、品質もいいんですね」と喜んでいただけました。

最優秀賞を受賞こそしましたが、全ての現場の工事の品質のムラをなくしたいというのが本来の目的です。なので、その達成を最優先に進めていきます。今年度もエントリー予定ですが、アワードの受賞については、品質向上の結果として付随するものになればという思いです。
受賞が目的なのではなく、あくまで工事の品質のムラをなくすことが重要なのだ、と村瀬さん。確かに、そこを履き違えると何のためにやっているのかが、わからなくなってしまいますよね。取材の最後に、大切な話をしてもらえたと思っています。
一方で、やはり受賞は喜ばしいもの。現場の職人さんたちの自信や誇りにもつながっているということで、大会に参加する意義の一つはこういうところにあるのだろうと感じました。