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2025

日々の気づきをカタチに変える制度「アフターサービスアワード」が、社員の主体性と創造性を育む

DATE : 2025.04.05
アイジーコンサルティングのメンテナンス事業部アフターサービス課では、年に1回、「アフターサービスアワード」を開催しています。同課では、戸建て住宅向けのシロアリ防除の作業を中心とした建物の維持管理を実施しており、その業務における工夫や改善の提案を発表するのが「アフターサービスアワード」です。本記事では、昨年の同アワードで特に優秀だった2つの取り組みについて紹介します。
この記事のPOINT
  • 従業員の体を思いやる気持ちがアイデア源
  • 小さな改善を積み重ねて大きな改善につなげる
  • アワードがなくなることが将来の目標
この記事に登場する人
菅貴彰
メンテナンス事業部 横浜支店 アフターサービス課
2020年入社。施工技術はもちろん、コミュニケーション力に優れ、お客様はもちろん多くの後輩からも慕われている。3度の飯よりサッカーが大好き。社会人チームにも入っているので週一以上でボールを蹴っている。
小林史明
メンテナンス事業部 名古屋南店 アフターサービス課
2024年入社。施工品質はもちろん、優れたお客様対応で2024年度トップサービス賞を受賞。趣味は散歩、旅行、ゲーム。休日には息子さんとの散歩デートを楽しんでいる。

最大40キログラムの仕事道具を運ぶための改善

取材班

今回のアワードは個人ではなく、チームで考えた案を発表したと聞いています。お二人は、その2つの取り組みの代表ということで今回の取材をお願いしています。まずは、菅さんのチームの取り組みである「動力噴霧機による機材下ろし・運搬の効率化」から教えてください。

菅さん

動力噴霧機とは、農薬散布や葉面散布の際に用いる農業用機械のことです。シロアリ防除の薬剤散布の際に使用しています。基本的には施工車に積み込んでいますが、住宅の前に駐車できない場合は動力噴霧機の機材を下ろし、家の敷地内に運ぶ必要があるんです。動力噴霧機は30〜40キログラムほどの重さがあります。駐車場から施工宅までの距離が遠い場合、道具を運搬する負担が大きくて。そこに対する改善の提案をしました。

取材班

腰や膝を痛めるリスクがあると。

菅さん

そうです。そこで導入したのが、階段を登れるキャリー付きの動力噴霧機です。これまでは荷台を使用して動力噴霧機や仕事道具を運んでいて、駐車場から施工宅まで最大4往復していたところが1〜2往復で済むようになりました。ほかにも、食品配達用の大容量のリュックにその他の仕事道具を詰めて運ぶようにすることで、両手が空いてキャリーも動かせるぞと。

以前は台車を使って、これらの仕事道具を何往復もして運んでいましたが……
台車を左のキャスター付きのものに変更!
さらに! 道具はバッグにひとまとめ!!
そうすることによって、少ない回数で仕事道具を運べるようになりました! 目がピカ〜ン!
取材班

階段を登れるキャリーは9800円とのことですから、安価な道具の導入で画期的な改善につながりましたね。

菅さん

20代の内なら、まだ負担に感じないかもしれないですけど、幅広い年代のメンバーがいるので良かったです。リュックについては、街ゆくUber Eatsの配達員さんを見た時に「あのバッグ、使えそうだ!」と思いました。リュックに入れる物も、一回も使ったことのないような道具は除外して選定し直しました。見直すと結構コンパクトにできたので、それも軽量化につながりました。

取材班

すばらしいですね。メンバーの反応はいかがでしたか?

菅さん

本当は「もっとこうしてほしい」というフィードバックがほしかったんですけれど、「とっても楽チンだ!」という感動が強かったみたいで、フィードバックはありませんでした(笑)。今まで使っていた荷台だとタイヤの音もうるさいですし、何より重いんですよ。でも、それくらい感動してもらえる改善ができたのかなと安心しました。ほぼ完成形に近い状態で改善できたので、あとは首都圏のメンバーを中心に普及していければいいなと考えています。

「こんな物があればいいのに」を実現

取材班

続いて、小林さんのチームの案を。プレゼン時のタイトルはシンプルに「施工道具について」となっています。どのような内容か説明をお願いします。

小林さん

小さな道具の小さな改善の積み重ねです。と言うのも、このアワードをやるとなった時にいろいろなアイデアが浮かんできたんです。そうしたら、周りのみんなも道具についての改善を提案するつもりだと言っていて、それならみんなで協力して、一つの案としてプレゼンしようとなったんです。やっぱり、一人で試すよりも、みんなで協力して考えたほうがいい結果になるので。うちのチームは計4人のメンバーで考えました。

取材班

いろいろなアイデアというのは、日頃から思い浮かぶものなんですか?

小林さん

そうです。ふと「こういう時、こんな道具があったらいいんじゃないか」って。アワードがなければ、そのまま消えてしまう思いなんですけど、そういう意味ではアワードがあるお陰で実践につながりました。気軽にみんなと相談し合える機会をもらった感覚です。

取材班

新しい道具は通販サイトなどで購入して試したそうですね。

小林さん

そうです。まずは自分で使い心地を試してみて、その後に他のメンバーにも試してもらってフィードバックをもらって。「もっとこういう道具があればいいのに」となれば、より理想に近い物を探しもしました。

取材班

具体的には、どんな道具が便利だとなりましたか?

小林さん

プレゼンで発表した5つは全て使い勝手が良かったです。ライト付きグローブは片手が空いた状態で狭いところの作業ができますし、マジックハンドは手の届かないところに床下調湿材を設置できます。カメラ付きのラジコンは床下の立ち入りできない狭いところの確認ができますし、長い自撮り棒は高所の確認に使えます。床下清掃を楽にするコテバケはやや高価ですが、使用感が最高なんですよ。

ライト付きグローブで暗所もピカッと!
とっても便利なマジックハンド!
市販のホウキでは取りにくい汚れも……
コテバケでこの通り! さ〜〜て、気になるお値段は!?(※通販番組ではありません)
取材班

どれも便利な代物ですね! あとは、主任からも道具の提案があったそうですね。

小林さん

はい。ボルト用のキャップです。床下って、結構ボルトが剥き出しになっていることが多いんです。とんがっていて、危ないんですよね。キャップの存在によって、ボルトの近くを安全に行き来できるようになり、これは本当に全国の同業者にお勧めしたいくらいです。

ボルト用のキャップ。これで安心して作業ができます!

アワードが業務の見直しにつながる

取材班

アワードという制度の存在は、普段の仕事にどのような影響を与えていますか?

小林さん

いろいろ考えながら日々の施工に向き合うことができるので、いいスパイスになっています。ルーティンワークにならないというか。

菅さん

業務の見直しにもつながっています。「今やっているこの作業って、本当に必要なのかな?」ということにも。そこから、「もっと、こんなものがあればいいんじゃないか」という発想の転換にもなるんですよ。

取材班

アフターサービス課のビジョンに「世界トップクラスのプロフェッショナルチームになる」というものがありますが、それもこういう一歩から始まるのでしょうね。

小林さん

小さな道具と言っても積み重なれば大きくなりますから。大事だと思います。あとは、チームで取り組むことで周りのメンバーと「労働環境を良くしたい」という気持ちを共有しながら働くことができるので、日々の労働への向き合い方が前向きになるという利点もあると思います。アワード制度が、これからアフターサービス課の文化として根付いていけばいいなと思います。

菅さん

そうですね。アワードは今、年に1回の特別なものとして存在していますけど、ゆくゆくはアワードがなくても、誰もが当たり前に業務の改善を考えることが当たり前になる自走集団になれると最高です。

この記事のまとめ

チーム制で参加するアワードを開催することで、周りを巻き込みながら日々の業務の改善案を生み出すことにつながった本件。会社が企画したからアイデアを生み出すのではなく、もともと従業員の頭のなかにあったものをすくい上げることに重きを置いたことが、成功につながったのだと考えます。

社員の主体性と創造性がより育まれていけば、「アワードがなくても〜」という言葉が実現するのも、そう遠くないことでしょう。

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