はままつフラワーパークへ「天竜ヒノキ材の手づくりベンチ」を寄贈

DATE : 2022.08.22
目次
アイジーコンサルティングの新築事業「アイジースタイルハウス」では、建築過程で余った地元の天竜ヒノキの端材を集めて、ご家族と一緒に自分たちの名前を掘り込んだ「みんなのベンチ」を作っています。 使い道のなかった天竜ヒノキの端材は、ご家族の手で「みんなのベンチ」にカタチを変え「はままつフラワーパーク」に寄贈されます。 今回は、アイジースタイルハウス浜松スタジオの佐原マネージャー・増田さんに、取り組みのきっかけや思い・運営の過程などを伺った。

みんなのベンチとは
この記事のPOINT
  • 建築端材を有効活用し”ベンチ”という新しいモノへカタチを変え、新たな価値を生み出す。
  • 自分たちで作ったベンチが、世の中で役立っている事を実感すると共に、地域社会への愛着を育む。
  • この活動は、浜松市CSR活動表彰にて優秀賞を3年連続受賞している。
この記事に登場する人
佐原 康隆
株式会社アイジーコンサルティング
アイジースタイルハウス
マネージャー
入社当時はメンテナンス事業部で点検・施工を担当。2006年の新築事業立上げ(現:アイジースタイルハウス)に参加。住宅メンテナンスで培った経験を活かした住宅提案でお客様から高い支持を得る。
植物好きで、店舗清掃時間などでは、店舗に併設された庭の植物を四季を楽しみながら手入れする。
増田 楓
株式会社アイジーコンサルティング
アイジースタイルハウス
設計課
お客様の最終的な完成のイメージを具体的にする設計・コーディネーターとして業務をおこなう。
お客様の想像している暮らし方や雰囲気以上のものが出来上がるよう提案し、お家に帰るたびに幸せな気持ちになるお家づくりを実現させる。

家づくりの仕事をしているからこそできる社会貢献

取材班

 
―― 『みんなのベンチ』の活動を始めたきっかけについてお聞かせ下さい

佐 原

 
佐 原 :一番最初のきっかけは2017年ですね。

まだ『地球品質』のリブランディングも始まっておらず、『JAPAN WOOD PROJECT』*1 も発足していない時代です。当時は、家づくりの仕事をしている立場で「何か社会貢献的なことに寄与できないか?」と漠然と考えていました。

ちょうどそのタイミングで行われた社員総会で、はままつフラワーパークの理事長”塚本こなみさん”の講演がありました。講演の中で、浜松フラワーパークにベンチが不足しているというお話を伺いまして『もしかしたら、アイジースタイルハウスの建築端材で何とかなるのでは?』と、ふと感じた所から始まりました。

*1:JAPAN WOOD PROJECT
取材班

 
―― はままつフラワーパークの理事長であられる塚本こなみさんの講演で受けたインスピレーションから始まっていたのですね。

佐 原

 
佐 原 :そうなんです。

この講演の数年後にJAPAN WOOD PROJECTが発足。プロジェクトの中で「家を建てるための建築材料の端材が有効活用されず、チップになっている」という問題を聞きました。その時に、塚本さんの講演を思い出して『この建築端材でベンチを作れば、はままつフラワーパークのベンチ不足を解消できるのでは?』と閃いたんです。

でも、ただ作るだけでは面白くないと思っていて。オーナー様のお子さんと一緒に作ってみてはどうか?”自分たちで作ったベンチ”が普段使う公共施設にあったら嬉しいのではないか?という企画が思いつきました。

取材班

 
―― 実際、企画を実現のために、どのようなアクションをしていったのですか?

佐 原

 
佐 原 :講演をしていただいたご縁がありましたので、当時連絡を取っていた本社の担当から、はままつフラワーパークさんへアポイントを取ってもらいました。

企画書を作成し、はままつフラワーパークさんへ直接出向いてプレゼンをしました。当初は広報受付担当の方へプレゼンをする予定でしたが、当日は塚本こなみさんも同席してプレゼンを聞いてくださいまして「いい取り組みね。この企画ならお願いしたいです。」と快諾していただきました。

多くの人の協力でカタチになったベンチ

取材班

 
―― 企画が具体化して運営を行うに辺り、大変だったことはありますか?

増 田

 
増 田 :最初は苦労しました。特に”材料の確保”と”ベンチの形状をどうするか”という点について悩みました。

”材料の確保”については、参加される皆さんが全員で作れるようにベンチの数も増やしたかったですし、そのためには大量の木材を集める必要がありましたので。

とはいえ建材の余りを使用するにも、そこまで無駄な材料があるわけではありません。簡単に手に入らないので、アイジーワークス(協力業者)*2 の製材業者さん、材木店の天竜木材さん、建具業者の佐藤建具店さんなど、多くの方に声をかけて、材料を集めてもらいました。

そして”ベンチの形状をどうするか”ですが、この形状を決めるのも難しくて・・・

「どのようなカタチで端材を組み合わせれば、ベンチが完成するのか?」「どのようなカタチなら、誰もが簡単に作れるベンチになるか?」という2つの視点で考えなければいけなくて。アイジースタイルハウスの施工管理課長である吉田がベンチ形状を色々考えてくれました。

*2:アイジーワークス(協力業者)

予想をはるかに超えるイベント

取材班

 
―― 実際に開催1回目を迎え、2回・3回と継続してみていかがでしたか?

佐 原

 
佐 原 :正直、イベントへの興味をもってもらえないかもしれないという不安もあったんです。

なぜなら、参加してもベンチは寄贈されるわけで、参加された方の自宅用で作るベンチではありませんからね。だから本当に”ただベンチを作りに行くだけのイベント”というのが皆さんの認識だったと思います。

しかし蓋を開けたら、予約キャンセル待ちが2~3人いるほどの大反響。予想をはるかに超える結果。だから、せめてもの記念にと思い、当日は急遽ですが、文字を彫れる機械を用意して、名前を彫ってもらえるようにしました。

さらに言えば、ベンチを作るという一日だけでなく、その後寄贈するまでの全ての過程で、参加者の方が喜んでくれているのを感じる想像以上の素晴らしいイベントになりました。

増 田

 
増 田 :私も、誰も来なかったらどうしようかと思っていて、来てもらうためにもう1つワークショップの企画を用意しました。
しかし、用意していたワークショップは本当におまけ程度で、純粋にベンチづくりを目的として皆さん楽しんでくださいました。
実際に見ていて、楽しんでられる様子が伝わってきて、とても嬉しかったです。

一企業でも公の施設に貢献できる

佐 原

 
佐 原 :参加されたオーナー様や携わった社員も、はままつフラワーパークへ行く機会が増えたと思います。実際、私自身も、これをきっかけに家族で行く機会が増え、はままつフラワーパークさんが身近な存在になりました。

何も知らなければ普通に座るベンチだけれども、作った人にとっては愛着があるし、ベンチを見るために来場したいと思えるほど価値があるものだと思います。
小さなことではあるかもしれないけれど、これをきっかけに来場者も増えているのではないでしょうか?
一企業が公の施設に貢献できたことがとても嬉しいです。

増 田

 
増 田 :私も行くようになりました!こういう機会を経て行ってみようという気持ちになりました。
園内についたらまず、みんなで作ったベンチを探します。お客様もこうやって探しているんだろうなと想像しながら(笑)

イベントも3回やってきて、だいぶ慣れてきたものの、事前準備や段取りは結構大変。
まだまだ手探りなので苦労しますが、参加される方に楽しんでもらえるイベントになるよう、今後も頑張っていきたいと思います!

佐 原

 
佐 原 :お客様だけでなく、はままつフラワーパークのスタッフさんもベンチが少しづる増えて喜んでくれているので、今後もその期待に応えたいですね。
社内の別事業部メンバーにも活動が知られ、実際にフラワーパークへ足を運んでくれているで、とても嬉しく励みになります。

私たちも、もっと発信していけたらと感じます。

この記事のまとめ

家づくりの仕事をしているからこそできる社会貢献。多くの人の協力で建築端材を有効活用し”ベンチ”という新しいモノへカタチを変え、新たな価値を生み出す。
それは、予想をはるかに超えるイベントとなり、自分たちで作ったベンチが、世の中で役立っている事を実感するとともに、地域社会に愛着を育む、一企業でも公の施設に貢献できるひとつのモデルとなる。

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