令和4年 台風15号による大雨被害を受けて | いま私たちにできること(前編)
- 報道されていない実状 詐欺被害から地域住民を守りたい
- お客様に安心を届けたい メンテナンスをすれば住宅は維持できる
- 地域に育てられて今がある 地域の皆様への恩返しを
- 企業だからできること BCPの重要性 他エリアとの協力体制
店長
住宅アドバイザー 主任
法人課
令和4年 台風15号 概要
現時点で発表されている被害状況としては、死者負傷者等の人的被害が9名、全壊・半壊から床下浸水まで含めて建物被害が12,995棟と報告されています。(令和4年11月2日発表時点)電力や水道などのライフラインも停止する地域も発生し、場所によってはその復旧に2週間ほどかかりました。道路については、橋の崩落や土砂の流出などにより、今もなお通行止めとなっている箇所が複数あります。また鉄道においても、大井川鐵道では一部区間で運行停止となっております。こうして列挙すると改めて被害の甚大さを感じずにはいられません。 また今回の台風による浸水被害は静岡市葵区・駿河区・清水区・藤枝市・焼津市と広範囲で被害が及んでいる。特に清水区に関しては高い所で2Mほどの浸水が発生。その為床上浸水被害が非常に多い地域であった。この地域は弊社静岡店の営業エリアにあります。浸水水害を受けて 報道されていない実状とは
今回の台風では、静岡店の営業エリア内は甚大な被害があったと思います。浸水被害発生直後は、どのような状況でしたか。
こちらは、台風の翌日に私が撮影した写真です。橋の崩落や土砂の流出は、あまり報道もされず、知られていないかと思います。
今回の大雨災害の凄まじさを実感しますよね。
道路がこんな状況に…ものすごい雨量でしたもんね。水の勢いのすさまじさを感じます。
私の自宅付近の道路が冠水、台風の翌日も通れない道もありましたね。また断水した知人も多く、友人に声をかけ、自宅のお風呂を提供するなど、皆で助け合いをしていました。同じ静岡店の社員の中でも自宅が断水した者もいます。「共助」でしたね。
台風の翌日から、私の携帯にビルダー様からの相談・問い合わせが多数入りました。はじめは、お客様からビルダー様へ問い合わせが入り、そのあとにビルダー様から弊社へ「何とかならないか」と二次問い合わせが次々と入る状況です。
被害が甚大だった地域では、2mくらいの高さまで水が来ています。状況確認に伺うと、畳を干してある状況であったりと、言葉が出ませんでした。床上まで水が来ていないお宅でも「車3台がダメになった」と仰る方も。見ているのが辛かったですね。
弊社にもお客様からお問い合わせ・ご相談を多数いただきました。泥も汚染されており、床下に水が溜まった状態では床下の処置はできないので、床下の水が引き、泥が撤去れた状態から弊社にて床下の殺菌消毒・防蟻工事を実施させていただきました。
一番浸水被害が甚大な地域にあるビルダー様で、自身の事務所が被災しても、翌日からお客様対応に奔走されているビルダー様もいらっしゃいましたよね。
本当に頭が下がりますよね。弊社としてもできることはないか…社員皆が自分にできることを行っていました。ビルダー様自身も、被害に遭われたお客様宅の対応をしたいけれど、個人大工さんなど少人数のビルダー様はなかなか手が回らず、苦労されていました。
そんな中、悪質な業者の被害も発生していました。ボランティアと称してお客様宅の掃除を行うのですが、その後、金品が無くなるケースや、お年寄りを狙って「うちで処理しますよ」と水害の復旧対応を請け負い、高額な金額を請求するケースが多々あったそうです。
このような被害はなかなか報道されないため、皆知らないんですよね。
私は愛知県に住んでいますが、そのような悪徳業者による被害があったことは知りませんでした!
本当に腹立たしいですよね。現場はしっちゃかめっちゃかな状態でしたので。
災害はいつどこで起こるか分からない 静岡は復興真っ只中!
清水区にお住いの方は、水害に遭う確率が高いと理解したうえで住まれている方も多いです。過去の大雨で床下浸水を経験している方も多くいらっしゃいますが、今回は想定外で床上にまで水があがってきたという方も多かったです。「大丈夫であろう」という想いもあり、車を移動させずに被害を受けたケースもあります。
今まで各地で水害発生の報道を見ても、どこか第三者目線で見ていましたが、いざ被害を目の当たりにすると、報道されるのはほんの一部なんだと痛感します。他県・他地域の方からしたら、「静岡の水害はもう大丈夫だろう」と思われているかもしれませんが、実際はまだ復興真っ只中です。世間と実際に被災された方々とのギャップが大きいですね。何か協力できることは無いか、そればかり考えてしまいます。
浸水被害で営業ができなくなっていたコンビニ・お店がようやく動き出したところですよね。今回感じたのは、「水」には勝てないということです。またもし津波・地震が発生したらどうなるのだろうか。考えさせられましたね。
1つだけ良かったことは今回の水害では死者が出なかったことです。復興に向けて皆が前を向ける状況があります。死者が出ていたらこのような活動はできていないと思います。
静岡県内で台風15号による水害が発生してから3か月近く経過した今も、現地では復興の真っ只中である。メディアでは報道されない復興状況や詐欺被害の実状を多くの方に知ってもらいたい。地域一丸となって復興に向けて進んでいく。詐欺被害から地域の皆様を守る。そのためにできることをアイジーコンサルティングでは実施している。
次回、後編では、実際の現場での対応について紹介していく。