第49期を終えて ~個々の成長が組織の成長。躍動感のある組織へ

DATE : 2023.06.09
目次
2023年3月31日、アイジーコンサルティングは第49期を終えた。
コロナ禍やウッドショック・資材高騰など逆風が吹き荒れるなか、結果として増収減益、売上高は過去最高を更新。 一方で、店舗改装・システム投資・新規事業といった未来に向けた再投資も積極的に行い、次なる成長に向けての取り組みにも余念がない。
アイジーの財務戦略を担うお2人に、49期の振り返りと今後に向けての意気込みを聞いた。

関連記事:▶48期振り返り
この記事のPOINT
  • 49期は増収減益、過去最高の売上高50億円を突破
  • 50期は未来に向けた投資を「成果」に変える挑戦の年
  • コミュニケーションを活発にし、組織を最適化していく
  • 一人一人が作り上げる、躍動感ある組織へ
この記事に登場する人
山口 勝義さん
株式会社アイジーコンサルティング 常務取締役
アイジーコンサルティングの経理財務・経営管理担当役員。
井上白蟻時代に入社し、施工技術として静岡県・愛知県の店舗へ赴任。その後、企業変革時の財務担当として、今の会社の形の基盤を形成してきた。
大のラグビーファン。
瀧澤 幸也さん
株式会社アイジーコンサルティング 常務取締役
アイジーコンサルティングのプロフィット部門担当役員。
メンテナンス事業の施工技術として入社後、リフォーム事業・新築事業の立ち上げに参画。その後、関東地方営業強化のために東京事業本部を立ち上げ、メンテナンス事業を牽引してきた。
大のサッカーファン。

第49期(2022年度)を振り返って

2023年3月に49期が終了しました。 売上高50億271万円という結果でしたが、どのように受け止めていますか?

山口 昨対では増収減益であったのですが、結果として経営において一つの節目とされている売上高50億円を超えることができたことは企業として大きな意味があったと感じています。

瀧澤 ここ数年、48期でコロナ禍となり、49期ではウッドショックや資材高騰など非常に外部環境が厳しい中で、売上数字を伸ばせたという点に関しては非常に良かったです。
外部環境の良いところで伸ばした訳ではなくて、外部環境が厳しいけれども、しっかりと売上を伸ばすことができた点と、山口さん言ったように、企業の壁と言われる「50億円」をしっかりと超えれた点に関しては、私も会社が成長してきたなと実感できる期ではあったと思っています。

49期は増収減益であったとのことですが、そのあたりに関してはどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

山口 49期はオフィス化、DX促進、システム開発、教育・採用面など未来への投資を行ってきました。これらの投資を当初の計画通りに進めた中で、資材高騰や物価上昇などの厳しい外部環境の影響を受け、目標に対して利益面で少しショートしたという結果です。そういった意味では、厳しい外部環境の中において、やるべきことはしっかりと行った中で売上を伸ばし、売上高50円億を達成できたことに関しては価値を感じています。コロナ禍も終息に向かってきていますし、50期は外部環境もより改善してくると思いますので好転の兆しを感じています。

瀧澤 49期を振り返ったときに、売上高は伸ばすことはできましたが、利益確保に関しては課題が残りました。48期は会社として過去最高の利益を出し、特別決算賞与を支給することができました。やはり数字面で行きますと、利益を出すことによって社員に還元できるので、50期に関しては、やるべきことをしっかりと行ったうえで売上だけではなくてしっかりと利益も同様に追求し、作り出していくことが必要であり課題だと思っています。もちろん数字面だけが全てではないですが。

外部環境の変化に対応し、社員一人一人が真摯に向き合う

49期のかじ取りで悩む局面はありましたか?

49期は外部環境の変化も大きく、かじ取りに悩む局面もあったのではないでしょうか?

瀧澤 49期は、外部環境の影響を最も受けた期だと感じています。スタートの時点で売上数字面で予測より下回っていたので、外部環境の影響の煽りを感じました。
今までは当社が生活防衛型の企業であり、特にメンテナンス事業部においては外部環境の影響を受けづらいとされていましたが、取引企業様との面談数が減ったり、点検のアポイントのキャンセルなどによる稼働の低下があったりと、影響を受けました。建築・不動産事業部も含め全般的に外部環境の影響を受けたというところに関しては、かじ取りの難しさはありましたね。

山口 現場の社員一人一人が考え、行動を求められる場面が多かったと思います。
コロナ禍での環境変化への対応に加え、特に建築事業部では、資材高騰・物価上昇により仕入れ原価が高騰し、販売価格を変えていかなければならないという局面において、現場での切り替え・顧客対応など色々な意味で変化が大きかったと思います。その中で、社員一人一人がしっかりとお客様に向き合い対応できるよう、行動や考え方の切り替えを求められたと思うので、現場の第一線にいる社員は変化への対応が一番大変だったのではないかと感じています。

かじ取りをするにあたって、大切にしていたことはありますか。

瀧澤 「ビジョン・提供価値」に沿った行動が出来ているかということです。業績が苦しいと、目先の売上・利益に意識がいきがちです。もちろん企業経営においては売上・利益は重要な指標です。しかし、数字は結果にすぎず、本来の仕事の意義や価値を見失うことはあってはなりません。内向きになることなく、お客様に向き合った対応をしていくことができるかどうか。創業の原点である「私利私欲ではなく、社会インフラや財産を守るという使命感」を忘れていないか。
山口さんも言っていましたが、49期は厳しい環境下においても、社員一人一人がお客様に向き合い対応してくれていたので、結果として売上を伸ばすことができたのだと思います。

49期に見えた「成長」の兆しとは?

目の前の課題にしっかり向き合う使命感が組織を強くする、未来を見据えた行動が、個人と組織を成長させる

50期へ向けて、「成長」の兆しはありましたか?

瀧澤 社員一人一人が目の前にある課題・問題に対してしっかりと向き合い、使命感を持って行動してくれたことに関しては、世の中の外部環境は厳しくても、社員の成長を逆に大きく感じるところでした、今後に繋がる一年だったと感じています。

2022年9月に静岡県を中心に台風による大雨被害が発生した際には、被害の中心が静岡店の事業エリアであり、静岡エリアのメンバーは浸水被害の対応に日夜奔走し、地域のために尽力してくれました。また、周囲のエリアが、静岡メンバーが水害対応に注力できるようカバーをするという協力体制をとっていました。このような厳しい環境下においても使命感を持った行動を社員が率先してとってくれたことに関して頼もしさを覚えましたね。
更に組織としての一体感が生まれ、社員のエンゲージメントが高まったように感じます。

水害対応に尽力した 静岡店のメンバーたち

山口 全社的に様々な部署で今ではなく未来に目を向けた行動や話し合い・取り組みができていたという点です。

一例をあげますと私が管轄している経理部門において、今まで業務を正確に期日までに処理をすることを優先とし業務改善への着手が後回しになっていたのですが、今回、業務の生産性を高めるプロジェクトを立ち上げ実行し、業務・システムの改善を進めることができました。
時間を設けて協議すると、「もっとこうしたら良いのではないか」「こんなことができるのではないか」と多数のアイデアが出てくるのです。このような変革に携わるという経験が一人一人を大きく成長させると思っています。経理課のメンバーを見ていると、想像力もつきましたし、個々が成長したなと感じています。

私は通常業務をしっかりと地に足をつけて行うことは大事ですが、一方で自分自身の成長や組織の課題解決・改善に取り組むことも大切だと考えています。
通常業務だけに留まらず、新たなことに挑戦しない限り個人・組織の成長もありません。未来に目を向けて取り組むことができるか、行動することができるか。49期は、「まずやってみよう」そんな風土が醸成された1年だったように感じています。

外部環境が厳しい中でも使命感をもって社員一人一人が取り組み、また今だけではなく未来を見据えた行動が見られたということですね。

山口 48期には、ブランディング活動を通じて「CSRからCSVへ」と新たな価値観で取り組んでいくというスタートが切られました。
そして49期は、各所でプロジェクトが立ち上がり、営業面の型化、DX促進、採用チームの刷新、管理部門でも経理システムの開発など、全社的に通常業務と並行して様々な取組み・チャレンジが始まりました。組織が成長・ステップアップするための準備期間だったなと思います。

48期を起点として始まった「人への投資」「事業への投資」「システムへの投資」を49期でトライアル・熟考し、そして50期では、成果に結びつけていく、手応えを実感する、そんな一年になるのではないかと期待しています。

外部環境が厳しい中、様々な挑戦を行ったうえで49期に売上50億円を達成できたのは、節目である50期は、数字に捕らわれず、「成果」を追い求めよということだと思っています。

50期の意気込み!

すでに50期がスタートしています。今期の意気込みをお願いします!

山口 50期の経営計画書には「循環というキーワードで答え探しをする会社」と掲載しました。
「私たちの経済活動を生産と消費の二元論で説くのではなく、誰の営みをも壊さない新しい社会の在り方を導きます」
これは48期に打ち出したCSV経営に対してのメッセージからきています。

少し難しいような感覚もあるかもしれませんが、目を向けてほしいと思い、敢えて書きました。

私は物事を白か黒しかない二元論で考えてはいけないと思っています。生産性を上げるには、別の何かを利用すればよい。犠牲にするのではなく他のことを取り入れていく。そのように転換していけば「共生」「共存」「共創」に繋がってくると思うんです。
仕事とプライベートを分けて考えると限界がきます。自分の中で人生を豊かにするために何を活かし取り組んでいくことが自分の幸せにつながるのか、全てにおいて二元論で考える時代ではないと思うのです。

日々の活動の中において、お客様に対してもこのような価値観を伝えられるような一人一人であってほしいですし、ぜひ自分なりの解釈でそこを大事にしてもらいたいですね。

瀧澤 そうですね、私も、「どちらか」というよりも「アンド&」という考え方が理想だと思うので、全てにおいて何かを犠牲にするとかではなくて、新たな価値を生み出し、結果として成果に繋げる、そして色々な部分で成長につながるような一年になればいいなと思っています。

瀧澤常務、またはプロフィット部門としての意気込みを教えてください。

瀧澤 プロフィット部門としては大きな一年になると思っています。
メンテナンス事業部においては49期に計画通り柏店の出店を行い、現在は17店舗体制となりました。50期には18店舗目を出すことによって、より成長への大きな足掛かりを作る一年にしていきたいです。

建築・不動産事業部においては、名古屋エリアにて合同運営体制を構築し新たな業態を目指します。ここで相乗効果を図っていくことができるかどうかが大きな鍵となります。

カンパニーズ事業部は、50期で立ち上げから3年目を迎えます。48期に立ち上げを行い、昨年49期は組織固めの年でした。そして3年目の今年は開拓をする攻めの1年になると思います。

プロフィット3部門においては、それぞれが大きな課題を持って50期を運営していくこととなります。まずはすべてを成果に繋げていくことが目標です。

また会社としては躍動感を持った経営を行っていきたいですね。
コロナも終息に向かい外部環境も好転の兆しがあります。その中でしっかりと成長につなげられる1年にしていくことが第50期は大切だと思っています。数字以上に成果にこだわって、いきたいです。

山口常務、または経理財務・経営管理部門としてはいかがでしょうか。

山口 経理や財務は管理部門と言われています。
管理という語源を辿っていくと、管理するということは「最適化する」ことなんですよね。よく言えば、一番イケてる感じにすることが管理をすることだと思うのです。
「管理」というと堅苦しくネガティブな印象もありますが、「最適化」はポジティブな印象ですよね。どんな言葉を選ぶのかは大事だなと思っています。
ですので組織をどんどん「最適化する」1年にしたいですね。
「こんなことしたら迷惑かな、支障が出るかな」などネガティブに捉えずに「どうしたらうまくいくか」とポジティブな発想をしていく、先ほどの二元論ではないですが、犠牲にするのではなくアンドの考えですね。

また社内外問わずコミュニケーションを積極的にとっていってほしいですね。
メールなど間接的ではなく、直接話をするリアルコミュニケーションを増やしていく。
組織には色々な価値観を持ったメンバーがいて意見や考え方が異なることも多いでしょう。その中で互いの意見・考えを受け止め、対話する中で新たな発見・第三案が見つかることもあります。対話から生まれる新たな価値があると思っています。

瀧澤 先ほど山口さんが「管理とは最適化である」と仰っていましたが、コミュニケーションの中に最適化があると思っています。
業務には攻めと守りがあります。ラグビーやサッカーなどのスポーツもそうですが、1つのチームの中で、前と後ろのコミュニケーションが取れて初めて良いパフォーマンスが発揮できます。よりチームを最適化していく上では攻めも守りも上も下も、すべてにおいてコミュニケーションの質を高めることが絶対的に必要だと感じます。

新しいことを始めたから躍動感が出るのではないですし、数字が上がったら躍動感かと言われると違います。躍動感は、コミュニケーション・対話の中から生まれるものだと思います。

山口 組織を一人一人が作り上げていく、良くしていくという自覚を持って取り組むか、やるかやらないか、楽しいか楽しくないかは本当に一人一人の意識次第です。新たな価値を生み出し、共に成長していける、そんな会社にしていきたいですね。

この記事のまとめ

「社員一人一人の成長が組織の成長に繋がる」アイジーコンサルティングの財務を担う2人は、いまだけでなく未来を見据え、社員の成長と共に数字だけではない成果を求め、新たな価値を生み出す躍動感のある組織目指している。

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