チームで森を循環させ、お客様の信頼に繋げたい。JAPAN WOOD PROJECTの未来につなぐ想いのバトン。

DATE : 2024.03.28
目次
サプライチェーンでつながる様々な事業者が参加するJAPAN WOOD PROJECTの未来にはどんな展望があるのだろうか。また、参加する人々の想いはどのようなものなのだろうか。「天竜」の木材を取り巻く人々の思いをインタビューを通してリレー形式で紹介していくJAPAN WOOD PROJECTインタビューリレー第三弾。本記事では、鈴三材木店の鈴木諭さん、鈴木優騎さんにお話を伺った。彼らの想いは一体どんなものなのか、詳しくお伝えする。様々な立場の参加者たちの想いを垣間見ることによって、JAPAN WOOD PROJECTの未来像が見えてくるかもしれない。

※JAPAN WOOD PROJECTについて詳しくはこちら
インタビューリレー第一弾▼
天竜の木をみんなで届ける。JAPAN WOOD PROJECTの未来につなぐ想いのバトン。
インタビューリレー第二弾▼
天竜の木をみんなで届ける。JAPAN WOOD PROJECTの未来につなぐ想いのバトン。
この記事のPOINT
  • 鈴三材木店とは
  • JAPAN WOOD PROJECTのはじまり
  • 計画生産で大改革
  • 未来の展望と課題解決に向けた取り組み
この記事に登場する人
鈴木諭
株式会社鈴三材木店 代表取締役社長
JAPAN WOOD PROJECTを構築するサプライチェーンの中で、製材場で製材された材や加工された材を住宅会社に販売する流通の部分を担っている。
鈴木優騎
株式会社鈴三材木店
アイジーコンサルティング担当営業。
”JAPAN WOOD PROJECT”
それは、「繋がり」。人々が木のぬくもりを感じ、木の恩恵をまた山へ返す。みんなでつくる循環の物語。

木材がお客様に届くまでには、林家、丸太市場、製材所、販売店、加工業者、住宅会社というサプライチェーンが存在します。しかし、従来の形は、そこに資材の流れが存在しているだけ。

川上である「山側」の願いは川下である「建築会社」に伝わることはなく、逆に川下である「建築会社」の想いが川上の「山側」へ届くことはありませんでした。

そこで、JAPAN WOOD PROJECTでは一方通行だったこの木材産業サプライチェーンの構造を複方向になるよう統括しました。

「従来型サプライチェーン」の図
それぞれの事業者が持っていた課題をみんなで解決し、想いを理解し合うことで、どんな道を築き、どんな未来へつながっているのか。

JAPAN WOOD PROJECTに関わる事業者の声を聞きにいく、JAPAN WOOD PROJECTリレーインタビューシリーズ第三弾。

今回は、鈴三材木店さんにお話を伺った。
JAPAN WOOD PROJECTの構図と鈴三材木店さんの関係

『過去に感謝して、今より良くして、未来に引き継ぐ』

鈴三材木店について

取材班
改めて鈴三材木店さんについて教えてください。

鈴木諭
サプライチェーンで言うと木材の流通販売の部分を担っています。

取材班
具体的にはどういったお仕事ですか?

鈴木諭
木材で言うと家一軒を建てる際に、柱が欲しかったり、梁(はり)が欲しかったり、内装の床材が欲しかったりと、いろいろな部材が必要です。部材を全部作っているというメーカーさんはほとんどなくて、基本的にはそれぞれ100本単位という大きな単位で買います。現場からすると、100本買っても、3本しか使わないとなると在庫を抱えることになってしまいます。そこで、メーカーさんが作ってくれた様々な資材を集めて、現場に合わせて必要な量だけを盛り合わせて、現場に届けるというのが私たちの仕事です。

取材班
会社として大切にしていることはありますか?

鈴木諭
『過去に感謝して、今より良くして、未来に引き継ぐ』ということ、そして『周りが良くなれば、自分たちもよくなる』ということです。

取材班
どのような意味が込められているのでしょうか?

鈴木諭
私たちはBtoBの会社なので、自分だけで成長するということはありません。地元の大工さんや工務店さん、住宅会社さんがお客様から選ばれて信頼されている関係性によって、私たちも成長させてもらってきました。周りへの感謝を忘れず、みんなでさらに良くしていこうという意味です。

JAPAN WOOD PROJECT × 鈴三材木店

はじまりは、山について語り合ったあの日

取材班
JAPAN WOOD PROJECT が始まった当初のことを教えていただけますか?

鈴木諭
立田さん(弊社常務)と食事しているときに、「山の課題を解決させながら、地域のビルダーさんにとってもお客さんにとってもプラスになるようなこと何かできないですかね??」というようなお話をしました。そこからお互いの持っているアイディアや「こうだったらいいよね。」みたいな話が具体的になっていって、とてもワクワクしたのを今でも覚えています。

取材班
お二人の会話から始まったのですね。

鈴木諭
私たちは製材屋さんと加工屋さん、住宅会社さんを繋ぐ場所なので、情報だけは与えられるけど旗振り役がいなくては進みません。その部分をIGさんが担ってくださることになって、取り組みが一気に具体的になっていったんです。

取材班
その時はどんな想いをお持ちでしたか?

鈴木諭
地域の天竜材を使って森の循環に貢献したいという想いですね。木材っていうのは最短でも50年、60年、70年という時間をかけて商品になっています。誰がどんな想いを持って作っているのか、長い年月をかけて消費者に渡って住宅の一部として生きて、また新たに植えて物語が始まる。そんな循環です。やるからには、絶対いいものにしようと決めました。

JAPAN WOOD PROJECTがもたらした劇的な変化
「見込み生産」から「計画生産」で木材サプライチェーンの大改革

鈴木諭
製材屋さんの一番の課題ってなんだかわかりますか?

取材班
なんでしょう…?

鈴木諭
「見込み生産」であることです。「だいたい去年これくらい出たから…。」というように見込みで製材するんです。そもそも製材って、山にある原木や無垢材が必要です。切って貼り付けることはできません。

取材班
例えば、漁師さんが釣ってきたものでしか料理人はさばけない、みたいなことでしょうか。

鈴木諭
そうですね。自然のものなので大きいものもあれば小さいものもあります。買い手が「これが欲しい」といっても、大きい丸太が出てないのに大きいものは出せないし、逆に大きいものばっかりだと小さいものを頼まれると無駄な部分がたくさん出てしまいます。

取材班
いつ受注があってもいいように、ある程度製材して置いておいても、その当てが外れてしまうことも往々にしてあるということなんですね。その「見込み生産」がJAPAN WOOD PROJECTによってどうなったのでしょうか?

鈴木優騎
JAPAN WOOD PROJECTが始まってからは、「計画生産」を実現できるようになりました。例えば数カ月先の「7月にこのくらいの量が必要ですよ。」というのが共有されるようになり、それをそのまま製材の浜松木材さんにも知ってもらえます。

取材班
大きな変化だったのでしょうか?

鈴木優騎
劇的に変わりました。「これが他の工務店さんともできれば、安定的に天竜材を広められるよね」って製材屋さんともよく話します。一緒に未来を思い描いてワクワクするようになりました。

取材班
浜松木材工業の梅林さんですね。どのように「計画生産」を実現したのでしょうか?

鈴木優騎
まず、住宅の設計のルールというのが非常に大事になってきます。どういうものが何本必要かというのをお客さまと打ち合わせしている段階で共有してもらうことで計画的な生産が可能となりました。そういうのができたらいいなとはずっと思っていたし、製材屋さんとも話していました。ただ、どうしても情報が上がってこないんですよね。

鈴木諭
元請けである住宅会社さんがそこまで一緒にやってきてくれたおかげで、私たちや製材屋さん、そして森林組合さんまで情報の一元化が可能になりました。

取材班
森林組合さんまで情報が一元化されるメリットはありますか?

鈴木諭
特殊な材について、「あそこの山のあそこら辺にあるんじゃない?」と目処がたったり、通常は市場に出てきたものしか買えませんが、山側が探すことができます。これって結構すごいことなんですよ。

取材班
川上から川下の一気通貫、サプライチェーンのあるべき姿だなと感じます。

鈴木諭
そうですね。大事だとはわかっていても、どうしてもビジネスという面が優先されてしまい、難しいこともあります。特に昔は、木材業界のサプライチェーン上ではどうやって高く売るか・安く買うかを試行錯誤していました。それでは、お互い疑心暗鬼になっていきます。

取材班
警戒し合ってしまいますね。

鈴木諭
それはそれで経済的には効果があったりするんですけどね。それでもやはり、「お互いを信頼して、チームになる。」こういったやり方で成長していくんだというのを示してくれたのがJAPAN WOOD PROJECT でした。

取材班
結果としてお客様にいいものが届くのは、チームとして品質を高めながら作っていく方法ですよね。

鈴木諭
そうだろうと信じてやっています。

今後の鈴三材木店とJAPAN WOOD PROJECT

今後の鈴三材木店の展望

取材班
鈴三材木店さんの展望や今後叶えたい未来について教えてください。

鈴木諭
環境合理性と経済合理性を両立させなきゃいけないなと思っています。

取材班
自然環境改善へのアプローチと経済効果の両立ということでしょうか。

鈴木諭
環境への益の見える化が難しいから、どうしても数字で見やすい経済的な合理性が優先されてしまいます。CO2の削減量とか、もっと見える化して重要視されるような取り組みをやっていきたいですね。

取材班
そのためにもJAPAN WOOD PROJECTでやっていきたいと考えていることはありますか?

鈴木諭
大きくなった丸太が課題なので、大径木の利用方法はもっとたくさん考えたいですね。それがお客様や地域の方からの信頼に繋がったらいいなと思います。

取材班
今後のプロジェクトへ期待することはなんでしょうか?

鈴木諭
いまよりももっと正確に細かく情報のやり取りをしていきたいですね。計画を細かく早く情報共有していくことが喫緊のブラッシュアップになると思っています。

取材班
今後もチームで一緒に取り組んでいきましょう。

この記事のまとめ

JAPAN WOOD PROJECTは、サプライチェーンでつながる様々な事業者が参加し、地元での木材産業の活性化を目指している。本記事は想いでバトンを繋いでいくインタビューリレー記事第三弾。天竜の木材を守りたい、その魅力を知ってもらいたいという想いをJAPAN WOOD PROJECTでも広く届けていきたい。
ラスト第四弾の記事もお楽しみに。




関連記事▶JAPAN WOOD PROJECT 定例会レポート Vol.1|未来の林業体制を見据えて


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