地元の高校生と共同研究!ー6種類の漆喰、どう違うの?ー
- 生徒が自ら選んだテーマで共同研究のオファーをいただいた
- 6種類の漆喰を用いて機能を比較検証
- 段取りを学び、少し早めの社会経験
試験体を作成!
共同研究のテーマとして選ばれたのは、塗り壁材として古くから使用されている「漆喰(しっくい)」。漆喰にも多様な種類があり、それぞれの機能性を比較検証するために、試験体の作成から行いました。アイジースタイルハウスの漆喰工事(左官工事)を担っていただいているハマニさんにもご協力いただきました。いざ、検証へ!
まずは『汚れ・自浄作用』の検証を行うため、試験体にコーヒーを吹きかけました。漆喰には自浄作用があり、汚れに対して定期的に霧吹きで水をかけると、時間の経過と共に汚れが薄くなります。漆喰の種類ごとに、自浄作用のスピードや効果を確かめるため、6種類すべての漆喰にコーヒーをかけて様子を見ます。浜工のみなさんへインタビュー!
取材班 なぜ研究テーマに漆喰を扱うことにされたんでしょうか?
生徒さん 共同研究のテーマを決める時に、アイジースタイルハウスさんのホームページを見たんです。そこで漆喰を使っているというのを知って、他の漆喰と比べたらどう違うんだろうと気になりました。あとはSDGsについても学んでいるんですけど、SDGsに繋がるものを実験したいって考えていて。漆喰は自然由来で健康にも良いと知り、SDGsにも繋がりそうだったので漆喰の比較研究をしようと考えました。
取材班 なるほど、SDGsも関連しているんですね。実際にやってみてどうですか?
生徒さん 塗り心地の違いも感じましたし、塗り方ひとつで仕上がりも変わったのが面白かったです。
取材班 漆喰は塗るのが難しいと言われている素材ですが、初めて塗ってみてどうでしたか?
生徒さん 率直に難しかったです。講師に来てくれた職人さんは簡単そうに塗ってたので「意外といけるのかな?」と思ってやってみたら、全然そんなことなかったです。
取材班 普段の実習と違い、自分たちで選ぶ共同研究だからこそ感じられたことってありましたか?
生徒さん 普段の授業や実習は、先生が内容・準備・手順まで考えているんですけど、今回は自分たち生徒側が考えているので、自分たちが納得いく実習ができていると思っています。いつもとは違う楽しさもありますが、やりたくても”実際にどこまで実現できるのか分からない”という難しさもあります。困ったら先生に聞いて、アドバイスをもらったりもしました。
取材班 なるほど。自由に出来る楽しさと、自分たちで実行まで移していく難しさも両方感じられるんですね。
先生に質問です!この共同研究というのは毎年行われているものなんでしょうか?
先生 例年は行わず、基本的には学校の中だけで完結させていました。アイジーさんとは7~8年前くらいに一度共同研究をやらせてもらっていて、今年はもう一回やってみようという話になりました。
取材班 先生の視点で、この共同研究に期待していることを伺えますか?
先生 せっかくやるのであれば、アイジーさんの為にもなったらいいなと思っています。今回の研究で使った漆喰の中でも、アイジーさんが使っているスペイン漆喰の機能がもっと引き立ったりして、製品を紹介する上で何かメリットになるものが生まれればいいなという感じでしょうか。
あとは生徒の中には来年から働く子もいるので、企業の方と一緒に研究をすることで、少しでも早く社会経験のようなものをさせてあげられたら良いなと思ってます。
取材班 なるほど。社会に出るための準備期間という位置づけでもあるんですね!生徒の皆さんは、私たちみたいな企業の人と一緒に研究をやってみてどうでしたか?
生徒さん ちょっと緊張はしますけど、でもいろんな人と関われて楽しいです。職人さんからお仕事の話を聞けたのも面白かったです。
取材班 それは良かったです!学校にもいろんな設備が整っていて、私たち企業側には無い資源がたくさんあるので、こういった研究を今後も一緒に行えたら嬉しいです。
浜松工業高等学校さんとの共同研究は、自社で採用している商品に対して理解を深める機会にもなり、私たち企業側にも多くの学びがあります。また生徒さんが実現したいことを出来る限りサポートし、学びを提供できることにも喜びを感じます。まだまだ検証試験は続きます。残りの期間で少しでも多くの体験と学びを残せるよう、引き続き共同研究を進めて参ります。