地域で「学び合い」の循環を生み出す ~高校生のフィールドスタディからの気付き
2023年2月16日、静岡県立浜松南高等学校で、総合的な探求の時間の一環として地元の課題を解決するビジネスプランの発表会が行われた。アイジーコンサルティングは、フィールドスタディ受け入れ企業の1つとして、発表会の場にご招待いただいた。
「事業活動」というテーマを通して、地元の高校生と交流を進める中で得た、気付きや学びを振り返る。
▼過去の職業講話・フィールドスタディに関する記事はこちら
・ 浜松学院高校 様
・ 浜松市立可美中学校 様
・ 浜松市立与進中学校 様
・ 浜松市立天竜中学校 様
・ 浜松市立中部中学校 様
・ 浜松市立篠原中学校 様
- 自分のエンジンを起点に、身近な社会課題を発見する
- 「どうすれば実現できるか?」と問うことで、課題に踏み込む
- 働くことが身近になると、世界が広がる
「目の前のお客様を幸せにする」という熱量をエンジンに、リクルートチームのメンバーと、アイジーで一緒に働く仲間を見つけにいく日々。
「まだ自分が知らない世界を追求する」という好奇心をエンジンに、アイジーのビジョンに共感する仲間を見つけにいく日々。
「自分のエンジンになる社会課題」に、積極的に向き合う
高校生によるビジネスプラン発表会は、今回初めて聞いたのですが、レベルの高さに圧倒されっぱなしでした・・・
私も、初めてでしたが、本当に驚きました。
プレゼンテーションを聞いて、提案されているビジネスプランの輪郭がはっきり見えたというか。
「輪郭」というと、プレゼンテーションが上手で、考えをうまくまとめられていた、ということですか?
それもありますが、
介護関連サービスを発表したチームは、「自分のおばあちゃんが困っているのを助けたい」という思いがベースになっていたり。
食品サービスを発表したチームは、「宗教を越えて、浜松の美味しい食べ物を味わって欲しい」という思いがベースになっていたり。
漠然とした「社会課題」ではなく、「自分自身のエンジンになる社会課題」になっているなと感じました。だからこそ、「私たちはこう考えています」という意志が明確に伝わってきて、輪郭がはっきりしていると感じたのだと思います。
なるほど!
・自分自身の身近なことや、実体験がもとになっている
・自分自身で「課題」を設定するから、気持ちが入っている
・その事業で「幸せになる人」が具体的で、その人の表情まで見えている
ということですね!
しかも、ただ「身近な社会課題を解決する」ということではなく、しっかり「ビジネス」として考えられていましたよね。
そうそう。資金繰りやマネタイズのポイントに言及しているチームもあって、本当に驚きました。
単純に「やりたいこと」を考えるのではなく、
・どうやるのか?
・いくらでやるのか?
といった、「どうやったら実現できるのか?」ということまで、しっかり踏み込んでいるのも素晴らしかったです。
本当にそうです。
プレゼンを聞きながら、自分自身を振り返って、「こうやりたいな」と思うことがあっても、「どうやったら実現できるのか」まで踏み込んで行動できていないなと反省しました・・・課題に対して受け身になっていたことに気付かされました。
たしかに。
アイジーコンサルティング自体、「社会課題の解決」が創業の原点として受け継がれていますが、日々の仕事に追われていると、日常にある社会課題解決のヒントを見逃してしまっているかもしれませんね・・・
「社会課題の解決」とか「ビジネスプラン」と言われると、漠然としているし、難しく考えてしまいがちですが、
・自分のエンジンになる、身近な課題を発見する
・「どうすれば?」を、マネタイズや資金調達も含めて考える
・外部に発信する
・共感・賛同をひろめる
というステップを、ひとつひとつ積み上げていくことなのだと思いました。
エンジンに火を灯すコミュニケーション
そう考えると、フィールドスタディで高校生の皆さんにお越し頂くときは、
「会社のことを理解してほしい」ということではなく、
「仕事ってこういうことだよ」という、
私自身の実感をお伝えすることが、一番大切なのかもしれないと思いました。
そうですね!
高校生の皆さんの純粋な思いに触れて、こちらも純粋な気持ちで応えよう!という気持ちになりました。
ちなみに、多々良さんの純粋なエンジンって何ですか?
大学生の皆さんには、「何をやるかよりも、一緒に働きたい人を大切にしたい」ということをお伝えしていますが・・・
思い返すと、「自分がまったく知らない世界に飛び込むのが面白い」ということかもしれません。
就職活動をしているとき、住宅業界やサービス業界はまったく考えていなかったのですが、偶然アイジーコンサルティングの説明会を聞いた時に、シロアリの生態の話を聞いて、「世界で一番生体数が多いって、最強の生き物じゃん!」「私が今歩いているコンクリートの下にも、シロアリがいるかもしれないってこと!?」って、めちゃくちゃ驚いたんです。
なので、「私の知らない世界が、まだまだ広がっている!」と思って、それを突き詰めたいという気持ちがエンジンなのかもしれないと思いました。
澤井さんはどうですか?
私も、大学生の皆さんには、「人生で一番高い買い物である”住宅”に、一生寄りそう仕事だ」という、私の就活当時の社長の言葉を受け売りで伝えていますが・・・
その言葉も含めて、「目の前のお客様を、絶対に幸せにする」という熱量というか。その思いの強さと大きさが、私自身のエンジンになっていると思います。
こうやって考えると、大学生にむけたリクルート活動も同じですね。
「会社のことを理解してもらおう」とすると打算的になってしまいがちですが、そうではなく、リクルートチームのメンバー各々のエンジンに基づいたお話しをして、それをきっかけに、学生さん自身のエンジンに火が灯るかどうか。
たしかにそうかもしれません。「採用される側」と「採用する側」という立場で見てしまうと、どうしても利害関係が絡んでしまいますが、利害関係を越えたコミュニケーションを取っていきたいなと思いました!
日本をよくする循環を生み出したい
私自身が高校生のときは、社会人は遠い存在だと思っていました。なので、大学がゴールだと思ってしまっている節もありました。社会人になって、「働く」ことが身近になると、世界の見え方が変わることを実感しています。
なので、こういったフィールドスタディを通して、高校生の皆さんが、「働く」ことは身近なことだと気付いて、身近だからこそ「自分も何かやりたい」と思えるようになると、活躍する人がどんどん増えていって、日本がよくなると思いました!
フィールドスタディは、そうしたいい循環に貢献できる取り組みだと思うので、今後も関わっていきたいです。
浜松南高校の皆さんのおかげで、私自身も「何のために働くのか?」という、自分の純粋なエンジンを見直す機会になりました。
私だけでなく、色んな社員を巻き込んで、多くの人のエンジンに火を灯す取り組みとして継続していきたいです!
フィールドスタディは、「ビジネスプラン」という共通のテーマを通して、高校生と社会人がお互いに学び合う機会になっている。