静岡県浜松市内の中学校で、職業講話イベントに参加しました

DATE : 2023.01.23
目次
アイジーコンサルティングは、ジュニアアスリート社の活動に賛同し、地元の小学生・中学生・高校生の活動を支援している。
2022年11月17日、ジュニアアスリート社の教育サポート事業の一貫として、浜松市立与進中学校で行われた職業講話イベントへ参加した。その様子をレポートする。
 
▶ジュニアアスリートとは?
この記事のPOINT
  • 学校と民間企業のタッグで実現するキャリア教育
  • 生徒さんの積極的な参加の背景にある学校の取り組み
  • 地域の社会人と子どもの交流によって生まれる好循環
この記事に登場する人
足立潮美
アイジースタイルハウス
建築不動産施工管理課
愛知県出身。大学で建築を学んだ後、身体を動かすことが好きだったこともあり、アイジースタイルハウスで施工管理の仕事を志す。
元野月乃
アイジースタイルハウス
建築営業課
静岡県出身。DJを目指してメディア学を学んだ後、理想の社会人像を追求した結果、アイジースタイルハウスで建築営業の仕事を志す。

家をつくる仕事とは?

職業講話は、次のような順番で進められました。
 
1.会社紹介
2.家をつくる仕事
3.質問コーナー
 
 
「家をつくる仕事」では、お客様が新築住宅を建てようと思い立ってからお引渡しするまでのプロセスを、
・営業
・設計&コーディネーター
・施工管理
の3つのステップに分けて紹介していきました。
営業の仕事
元野さん

私たち「営業」は、お客様がお家づくりをしようと思ったときに一番最初に出会う人です。

実は、営業の仕事は、「話をする」ことではなく「話を聞く」ことなんです。
お客様のご要望やお悩み・不安に思っていることをお聞きしたうえで、お客様が家を建てる判断をするのに必要な情報をお伝えしていくイメージです。
たとえば、資金計画や住宅ローンのこともあります。家を建てるためにお金の準備は欠かせません。
また、お家の構造や性能についても、地震対策や省エネルギー対策など、幅広くお伝えしていきます。

人生で一番大きなお買い物と言われるのが住宅です。
お客様が後悔しないために、お客様に最大限の知識を得ていただき納得いく決断をしていただくためのサポートをしています。

設計&コーディネーターの仕事
足立さん

設計&コーディネーターは、お客様の要望を形にしていく仕事です。
外観のデザインの希望を伺ったあと、間取りを決めて行きます。

間取りを決めるには、お客様の生活スタイル・生活導線に沿った提案をしていくことが重要です。
たとえば、お家に帰ってきたら、まず何をしますか?

生徒さん

家に帰ったら・・・自分の部屋に行きます

生徒さん

あと、手を洗ったりします

足立さん

ありがとうございます。
そうですね。たとえば、玄関から入ってすぐに手を洗えるように、洗面室を近くに配置するとか。そのあと、すぐに自分の部屋へ行きたいのか、リビングに行きたいのかによって、階段や廊下の配置が変わってきます。他にも、洋服をたくさんお持ちの方には、洋服をしまう部屋をつくったり、いろいろな工夫を重ねます。
お客様のお家での過ごし方の流れに沿った間取りになっていると、一番暮らしやすいと思うので、お客様とお話ししながら決めていきます。

設計の仕事は、間取りを決めるのがメインの仕事だと思われがちなのですが、
家を建てるのに重要な仕事があと2つあります。
・地震に耐えられる建物になるよう構造計算を行う
・国の法律にそった建物を建てるためのの申請書類作成
など、意外と細かい作業が必要なお仕事です。

実践!図面を読み取ってみよう!
足立さん

ここで、実際の図面を読み取るクイズをしてみようと思います。

お手元に間取りの分かる平面図をお配りしました。
このお家を建てるお客様は、何人家族でしょうか?

足立さん

皆さん正解!
このお客様は、4人家族でした。
お部屋の数から想像できますね。

施工管理の仕事
足立さん

施工管理は、いわゆる「現場監督」のお仕事です。
設計士さんがつくった図面をもとに、家づくりを進める計画を建てていきます。
どのタイミングで、どのくらいの期間をかけて、どのくらいのお金でやってもらうのかを決めていくのが現場監督の仕事です。
図面からいろんなことを読み取ることが求められる仕事です。

このあと、 実際の建築工程がどのように進むのか、写真を使って説明されていきました。 なかなか知る機会の少ない建築現場の裏舞台に、生徒さんたちも興味津々です。
足立さん

このように現場を進めていくのが、現場監督の仕事です。
具体的には、
・2Dの図面から、3Dを立ち上げる
・図面を見て、何が必要か計画する
・たくさんの職人さんに指示を出す
・現場をスムーズにまわす
こうしたことを日々やっていきます。

やりがいとして、
・形に残る仕事
・お客様の夢をかなえるお手伝い
・現場のコア
この3つを挙げました。

形に残る仕事というのは、更地だったところに建物がどんどん立ち上がっていくのを一番身近で見られることにやりがいを感じます。
お客様の夢をかなえるお手伝いというのは、お客様は人生で一番大きなお金を使って家づくりされる方がほとんどなので、その夢を実際の形にしていくお手伝いができるというのがやりがいです。
現場のコアというのは、ひとつの建物に30~40人くらいの職人さんや資材屋さんが関わることになるのですが、その総監督として現場のコアという存在になれることもやりがいを感じます。

質問コーナー

生徒さん

建築士の資格はどうやって取るんですか?

足立さん

建築士は、一般の人は受けられない資格です。
試験を受けるためにはいくつかルートがあります。
・大学で建築系の学科を取ると、試験を受けられる
・建築の専門学校に行くと、卒業と同時に試験を受けられる
・実際に建築の仕事に従事すると、働いた年数によって試験を受けられる
大きくはこの3つです。

生徒さん

建築の仕事に就くために必要な資格はありますか?

元野さん

「営業」であれば特別な資格はいりません。私自身も、大学はDJ(ラジオなどのディスクジョッキー)になりたくてメディア系の学科に行っていました。
「設計」「施工管理」であれば、大学で建築を学ぶことがほとんどです。

生徒さん

建築系の大学ではどんなことを学ぶのですか?

足立さん

建築系の学部では、住宅の設計だけでなく、ビルや公共施設の設計など幅広く学びます。
建築系の仕事に就くには、他にも美術系の道もあります。美術系の大学では、建築物や内装などのデザインや造形をメインに学ぶ感じです。デザインに特化することでお客様へお役立ちできることもたくさんあります。

生徒さん

「地震シミュレーション」とはどういうことをやるのですか?

元野さん

1棟1棟のお客様の住宅図面をシステムに入力し、実際の地震の揺れを当てた時に、どういう力が家に加わるのかを、シミュレーションしています。壊れてしまう可能性がある部位が、赤や黄色で示されるので、一目で耐震性能を確認することができます。
昔は実物の建物を揺らす実験を工場でやるしかなく、私たちのような中小企業は取り組めませんでした。最近はテクノロジーが進歩し、1棟1棟のシミュレーションをインターネット上のシステムで使えるようになりました。
お客様により安心して頂くためこうした技術を活用しています。

校長先生へご挨拶

職業講話のあと、校長先生へご挨拶させていただき、お礼と情報交換を行いました。
与進中学校では、将来地域社会で活躍する子どもたちを育成しようと力を入れていて、こうした職業講話の取り組みに特に注力されているということでした。
 
職業講話中に感じた生徒さんの積極的な参加姿勢の背景には、こうした教職員の先生方の日頃の働きかけがあるのだと納得。志高い教育方針に感銘を受けるとともに、今回の参加を通してそうした取り組みの一助になれたのであればと嬉しく思いました。
左から 校長先生、元野さん、足立さん
最後に、生徒さんへもプレゼントした「ひのきボール」をお渡ししました。

講話を終えて

足立さん

これからの進路について考える上で様々な仕事や人、考え方を知れる良い機会だと思います。
次世代の人たちに誇れる仕事をこれからも努めていきたい、発信していきたいと思いました。

元野さん

普段お仕事で関わることが少ない学生さんとの交流を経て、未来を担う子供たちに少しでもいいものが残せるように日々自分にできる最高の仕事をしていこうと思いました。

この記事のまとめ

ジュニアアスリート社は「100年後の地域の未来は子どもたちがつくる」という考え方を基軸に事業活動を展開されている。この考え方に共鳴する地域の学校や企業が集まり、大人が自分たちの仕事のやりがいを語ることで、子どもたちが各々の未来の可能性を描き、それに刺激された大人がまた日々の仕事に奮起する・・・という循環が生まれている。
「地域の未来のために今できることは何か?」ということを、企業や組織の枠を越えて問い続け、行動し続けていきたい。

▼職業講話・フィールドスタディに関する記事はこちら
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浜松市立可美中学校 様
浜松市立与進中学校 様
浜松市立天竜中学校 様
浜松市立中部中学校 様
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