働くことの意義を考える。静岡県立浜松大平台高等学校にて職業講話を実施
- 学校と民間企業のタッグで実現するキャリア教育
- 働くことの責任とやりがい、仕事について考える
メンテナンス事業部 静岡店 住宅メンテナンス営業
高校生時代の部活動は弓道部。大学ではサイクリング部に所属。
メンテナンス事業部 豊橋店 法人営業
高校生時代の部活動は和太鼓部。
働くということ
橋本さん 今日は、最初に私たち社会人が働く目的や学生と社会人の違いについてお話します。その後に私たちがどういう会社なのか、そして最後に私たちの仕事についてお話しします。
私は今から少しだけ皆さんと同じ学生になります!
篠原さんは、皆さんの先生になります!
先生よろしくお願いします!
篠原さん(先生役) よろしくお願いします。早速1つ質問をしたいと思います。
皆さんアルバイトしたことがありますでしょうか。もしくはこれからアルバイトをしたいと思っている方がいらっしゃいましたら、その理由も含めて聞かせてください。
生徒さん 飲食店でアルバイトをしています。目的はお金のためです!
橋本さん(学生役) はい!!私は、コンビニや学童のアルバイトをしてます。始めたきっかけは、お金が欲しいからです。私の高校は、食堂も売店もあるので休憩の時食べ放題なんですよ。授業をしているとやっぱりおなかがすいちゃうんですよね。テスト中に教室に響いたこともあります。(笑)しかも、部活後もマックやサーティワンなど食べてしまうのでお金が足りないんです!でもなぜこんな質問を?
篠原さん(先生役) 今回はアルバイトをするのにも仕事をするのにも、そこに必ず働く理由や目的があることを知ってほしかったからなんです。
橋本さん(学生役) アルバイトと社会人として働く目的って、何が違うんですかね?私は、大人もお金が欲しいと思って働いていると思うんですけど、アルバイトと大人として働く理由って特に変わらないですよね?
篠原さん(先生役) 実際社会に出て働いてみると、人によってさまざまな考えですとか、目的があって、ただお金が欲しくて働いているというわけではないんです。
家族のため、自己成長のため、社会貢献のためであったり、大半はどれか、もしくは全ての目的を持って働いております。アルバイトでも例外はありますが、「お金が欲しい」という理由で働く方が多いと思いますが、社会人はこのような目的をやりがいとして持った上で働いていることが多いです。
橋本さん(学生役) そういうことですね。そうすると、先生ってどのような理由で働いていらっしゃるんですか?
篠原さん(先生役) 私は実は15年前に自転車屋さんに入社しました。その当時は自転車の整備不良で困っている方を助けたいと思ったのと、地球環境に貢献する仕事に就きたいと思ってその仕事を選びました。
橋本さん(学生役) なるほど、地球とか誰かの助けになりたかったんですね。これこそ社会貢献ですね。では、なぜ今はアイジーコンサルティングに入社されたんですか?
篠原さん(先生役) 今はですね、「家族のため」というのが一番大きな要因になります。
またですね、生活の中でより身近に存在する家を守る仕事に就きたいと考えて、こちらのアイジーコンサルティングに入りました。
橋本さん(学生役) なるほど先生の目的、めちゃくちゃ素敵ですね。ありがとうございます。
橋本さん(学生役) 社会人と学生の働く目的が違うことは分かりました。でも、私はアルバイトですが大人の人達と働いてますから社会人の仲間ですよね?
篠原さん(先生役) 確かに大枠で考えれば、バイトをしている学生は社会人と一緒に働いているため、社会人の仲間といっても過言ではないかもしれません。しかし、社会人と学生には大きな違いがいくつかあります。
まず責任の重さです。学生の場合自分のミスは自分の責任ですが、社会人の場合自分のミスは、会社全体の責任になります。
例えば、学生は課題の提出が遅れると自分の成績が下がったり、この子は期限を守れない子と決めつけられたりと自分だけの責任になります。しかし社会人は書類の提出が遅れるとそれがクレームに繋がります。この会社は、期限も守れないのかと信頼が無くなり、最悪の場合仕事が無くなる可能性もあり会社全体の責任になります。ちなみに、橋本さんは、期限を守れていますか?
橋本さん(学生役) もちろん私はしっかりと課題を出してます!!
バイトをしている私が思う社会人との違いは、仕事に対する取り組み方です。
アルバイトは、あれやって、これやってと指示されたことや与えられた仕事に対して取り組みますが、社会人は、指示を待つのではなく自分から仕事を見つけたり、作ったりして積極的に取り組んでいます。
篠原さん(先生役) その通りです。私は実際に働いてみて社会人と学生には、責任の重さや仕事に対する取り組み方が違うなと肌で感じました。学生の皆さん、学校は社会人になるための準備をする場所でもあります。特に課題の提出は守るように意識しておくと社会人になっても非常に役立つかと思います。
篠原さん(先生役) 皆さんが今後出ていく社会には、様々な働く場所があり、そこで生産されたものや生み出されたサービスで私たちの生活は成り立っています。皆さんの今着ている制服やいつも食べている食事など、身の回りの全てが社会とつながりを持っています。今後皆さんが社会人になるということは、なにかをもらう側から与える側になるということです。
橋本さん(学生役) なるほど、社会人になるための準備、、、課題提出は今からでも意識できそうですね!そして大人になるということは、何かを与えられる側から与える側になるということですね!勉強になりました!!
アイジーコンサルティングってどんな会社?
橋本さん ここからは、橋本が学生ではなく社会人としてお話しさせていただきます。
私たちアイジーコンサルティングは創業が1899年になります。本社は浜松市にあります。
企業理念は「快適な住環境事業の創造を通じて社会と社員の生活向上に貢献する」
グループミッションは「人を大切にし続ける」です。
仕事をしていると辛いことや大変なこともありますが、私は毎日仕事に行くのが楽しいです。それは、周りの先輩や同期など、色んな人とコミュニケーションを取りながら、互いに支え合っているからだと感じます。
私たちは、皆さんが普段住む「家」を通じて、社会貢献をしています。
橋本さん 創業した当時は、木で作られた線路や橋が白い虫に食べられてしまうという問題がありました。この白い虫をどうにか解決したいという思いで会社がスタートし、今年で創業124年目を迎える古く歴史のある会社です。
私たちは6つの事業を通じて「長持ちさせる文化」で世界を豊かにする挑戦を続けています。私と篠原さんはメンテナンス事業部という会社が出来たきっかけの部署に所属しており、お家を永く良い状態で保つために点検をし、家のお手入れの大切さについてお客様にお伝えしています。
そんな、私たちですが皆さん、アイジーコンサルティングを元々知っている方はいらっしゃいますか?知っている方、手を挙げてください。
生徒さん ・・・
橋本さん 私たちは、昔からある会社ですが意外と知られていないんです。
その理由は、広告やCM、看板などを一切行っていないからです。私たちは、広告などでお客さんを集めているのではなく、取引先である工務店様の信頼で会社が成り立っています。つまり皆さんの目には普段見えない仕事があるということです。
橋本さん この、スーパーとお客様は、私たちの目に見える身近な仕事であり皆さんのアルバイトと同じです。しかし世の中の仕事の形は、ほとんどが会社対会社と会社対お客様で成り立っています。会社対会社は、分かりやすく言えばスーツ同士のお仕事です。
この図を身近なところで例えると野菜を育ててる農家がいてその先には、その野菜を売ってくれるスーパーがあります。またその先には、その野菜を買う私たちが居て仕事って全て繋がっているんです。この仕事の形を私たちの会社に置き換えてみます。
私は、法人課という所に所属しており、皆さんのような個人のお客様とお仕事をしておりません。会社対会社として取引先である工務店様とお仕事をしています。その先に工務店様のお客様がいらっしゃるという形になります。これが世の中の仕事の形です。しかし、私たちの会社は、更にお客様と直接仕事を行っている会社でもあります。それが篠原さんが所属するカスタマー課になります。
住宅メンテナンスってなんだろう
篠原さん ここからは、私がカスタマー課、住宅メンテ営業の仕事についてお話します。
そもそもなぜ住宅のメンテナンス事業をしているのか、それを説明するにあたって一つクイズを出したいと思います。
日本の木造住宅の平均寿命は何年?
A.25年
B.30年
C.約50年
D.約100年
正解だと思うものに手をあげてください!!
篠原さん ありがとうございます。正解はBの30年です。
日本は世界的にも寿命が長い国であると言われていますが、住宅の寿命はとても短いという現状があります。つまり、生きているあいだにお家が取り壊されるということです。
これにはいくつかの理由がありますが、日本人の特性として、新品を好むということが一つあげられます。スマホや電化製品などでもわかるように、まだ使えるものであっても、買い換えることが多いです。そのなかで育った私たちは、リフォームして直すよりも壊して新しく建てるほうが良いという感覚になっています。
また、日本は外国に比べて、メンテナンスに手間を割かない、DIYをしないという点もあげられます。よくアメリカのドラマでは住んでいる人が外壁を塗っているシーンがありますが、外国ではそれが日常なので家の寿命が長いです。
篠原さん ではメンテナンスをしないとどうなってしまうのでしょうか。
まず考えられるリスクが雨漏りです。屋根や外壁のメンテナンス不足で家を水から守ることができなくなり、結果壁や柱が腐り耐久性が落ちてしまいます。
次にシロアリ被害です。シロアリの被害は目に見えない場所で拡がり、柱や土台などの家を形作る部材をボロボロにしてしまいます。その結果、地震に耐える力が落ちてしまい、命を守ることができなくなってしまいます。私たちはこういった被害に遭わせない、被害が発生しないようにメンテナンスを行なっています。
篠原さん
私たちの仕事に対する思いは、住んできた家とその思い出を残すため、いつかその家に戻りたいと思うその時まで住んでいる家をずっと守り続けていくことです。
実は私の実家、数年前に建て替えているんです。実はもうだいぶ60年くらい住んだ家で、手狭にもなって親と兄弟の決断もあってのことでしたが、昔の写真を見ると今でも色々な思い出が目に浮かびます。新しい家も、次の世代に繋げていって、同じようにたくさんの思い出を作っていけるように守っていきたいと思います。
この思いを表す合言葉、住まいは経年進化する。
この合言葉を胸に、日々の業務に取り組んでいます!
職業講話に参加した生徒さんの感想
職業講和を終えて生徒さんからいただいた感想の一部をご紹介します。生徒さん 社会人と学生の働く目的、責任感の違いなどのお話を聞きました。人と人とのつながりを大切にしている会社だなと思いました。家のメンテナンスをして下さっているおかげで生活できているんだなと思いました。
生徒さん 当たり前に使える環境、当たり前の生活を支えてくれている人がいる。当たり前をつくってくれている人がいる。自分もそんな人になりたいと思いました。
生徒さん 社会人ではアルバイトにはない責任がある。周囲の人と助け合いができることで仕事への楽しさが感じられることを学びました。アルバイトと社会人との目的の違いがよく分かりました。日本の木造建築の寿命が短いのは問題だと感じました。
職業講話を終えて
篠原さん 仕事とは、会社とは、そして私たちの業務とは、という説明と、今回の職業講和の実施目的をうまく伝えられるよう話を組み立てるのが難しかったですが、当日は皆さんに講和を真剣に聞いてもらえて良かったです。講和後、生徒さんの感想をお送りいただきましたが、感想を見ても伝えたい意図をある程度理解してくれているように感じ嬉しく思いました。久々に、大勢の人前に立って声を出して発表するという経験を積めたのは非常に良い時間でした。今回の職業講話が生徒の皆さんにとって有意義な時間となっていれば幸いです。
橋本さん 今回、貴重な体験ができたなと感じます。私も、中学生の時に職業講和を受けましたが、まさか私も企業側として職業講和を行うことになるとは思いませんでした。資料を作成したり、打ち合わせをする中で生徒さんがどこまで私たちの伝えたいことを汲み取ってくれるか、汲み取れるかというところを考えるのが一番苦労しました。
しかし、本番になるとたくさんの生徒さんが頷きながら聞いてくださりとても嬉しかったです。白蟻の蟻道の中の動画を見せた時も生徒さんのリアクションが思ったよりも高評価だったので私も楽しく発表することができました。貴重な体験をありがとうございました。また、機会がありましたらよろしくお願い致します。
高校生活の3年間は、将来の進路・職業選択・をする上で大切な時間である。社会人になるための準備期間だ。社会人と学生の違いはどこにあるのか。仕事の責任、やりがいとは何か。
高校生の皆さんに、いま伝えたいことは何なのか。講師たちは試行錯誤して講話を組み立てている。講話を通じて社員自身が多くのことを吸収する学びの場となっている。
また普段、お客様とのコミュニケーションが中心になりがちな社員にとって、「職業講話」は、自分自身のキャリアや仕事観と向き合う機会となっている。
今後も積極的に社会貢献活動に取り組んでいきたい。
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